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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/英雄豪傑編
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韓世忠
カンセイチュウ
英雄
 中国南宋初期、金軍との戦いで活躍し、抗金の名将として岳飛(がくひ)と並び称される英雄(1088~1151)。字(あざな)は良臣(りょうしん)。陜西(せんせい)省延安(えんあん)出身。妻は梁紅玉(りょうこうぎょく)。
 北宋(ほくそう)を揺るがした方臘(ほうろう)の乱は小説『水滸伝(すいこでん)』では梁山泊(りょうざんぱく)の豪傑たちに鎮圧されたとされているが、史実ではこの乱の首謀者方臘を捕えたのは韓世忠である。
 一兵卒から身を起こした人物で、1127年に北宋が滅亡するとすぐにも私兵軍団(韓家軍)を率いて南宋初代皇帝高宗(こうそう)のもとに駆けつけ、金軍の南下による高宗南渡の際には10万の金軍を鎮江(ちんこう)(長江(ちょうこう)下流の都市)で大破する大活躍をした。これらの活躍で韓世忠は岳飛らとともに節度使(せつどし)に任命され、飛躍的に勢力を増した。
 だが、金との和平を画策する秦檜(しんかい)によって1141年に兵権を奪われ、同じ年、秦檜によって岳飛が殺されると韓世忠は岳飛の無罪を断固主張したが、以降は政治・軍事一切から身を引いたといわれる。
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