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乾隆帝 |
ケンリュウテイ |
英雄 |
清(しん)朝の最隆盛期を現出した第六代皇帝(1711~1799、在位1735~1796)。諡(おくりな)は弘暦(こうれき)。廟号(びょうごう)は高宗(こうそう)。中国の時代劇の中でも康煕帝(こうきてい)と並んで人気がある皇帝で、日本の水戸黄門のような伝承がある。
歴史的には10回に及ぶ外征を行い、インドシナ、台湾(たいわん)、チベットなどの地域を平定し、清朝最大の領域を形成したが、文化面にも力を尽くしたことで知られる。また、6回の江南(こうなん)巡幸を行った。この江南巡幸の物語に尾鰭(おひれ)が付き、乾隆帝がお忍びで地方をめぐり、旅の先々で乱暴狼藉(ろうぜき)を働くやくざや私腹を肥やす地方官などを退治するという伝承が生まれた。ただし、日本の水戸黄門と違って活躍する乾隆帝は男盛りの偉丈夫(いじょうぶ)として描かれている。光緒(こうしょ)年間(1875~1908)に刊行された俠義小説『聖朝鼎盛万年青(せいちょうていせいまんねんせい)』では武芸に秀でた少年周日清(しゅうじつせい)が旅のお供をしたとされている。 |
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