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項羽 |
コウウ |
英雄 |
秦(しん)末の武将で、楚(そ)軍を率いて劉邦(りゅうほう)(漢(かん)の高祖(こうそ))と天下を争った英雄(前232~前202)。名は「籍(せき)」、「羽」は字(あざな)。下相
(江蘇(こうそ)省宿遷(しゅくせん)県)出身。
幼くして孤児となり、叔父の項梁(こうりょう)にひきとられたが、「万人を相手にできるものが学びたい」と願い、兵法を学んだという話など、その豪放さを伝える多くの逸話がある。
秦末の混乱期に項梁とともに兵を挙げ、項梁の死後は劉邦とともに反秦勢力の中心となった。前206年にはみずから覇王(はおう)と称し、群雄を各地に王として封ずるまでになった。だが、その後は反旗を翻(ひるがえ)した劉邦と天下を争い、楚漢(そかん)の戦と呼ばれる5年間の激戦に突入した。
この間、項羽は何度か劉邦を殺すチャンスがあったが、徐々に窮地に追い込まれ、ついに垓下(がいか)で、四面楚歌(しめんそか)の状況に陥った。このとき、項羽が愛姫(あいき)(恋人)である虞美人(ぐびじん)との別れを歌った歌も有名である。 |
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