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西施 |
セイシ |
ヒロイン |
春秋(しゅんじゅう)時代末期の女性で、古代中国史上随一の美女。
当時、大国呉に苦しんでいた越では、好色で知られる呉(ご)王・夫差(ふうさ)を骨抜きにするため、絶世の美女を贈るという作戦を立てた。このとき選抜されたのが田舎娘だった彼女で、女性に必要な事柄を徹底的に仕込まれた上、夫差へ贈られた。作戦は成功し、夫差は彼女に夢中になった。この結果、呉は弱体化し、越に滅ぼされた。
『荘子(そうじ)』には次のエピソードもある。あるとき、胸の病にかかった西施が苦しさから眉をひそめたが、それは驚くほど美しかった。これを見た村一番の醜女がさっそく真似をし、村人の前で苦しそうに眉をひそめるようになった。すると、村人たちはパニックになり、みな村から逃げ出したという。これが「顰(ひそみ)にならう(つまらぬ人まねをする)」という言葉の典拠である。 |
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