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済公 |
チーコン |
英雄 |
宋代の高僧・道済(どうさい)禅師のこと。僧侶でありながら酒や肉を食らい、非常識なことばかりしていたため、「済顚(さいてん)」と呼ばれた。「顚」は「言行錯乱」の意。しかし、その実は人生の機微に通じた好人物で、大いに民衆に愛され、様々な伝説が生まれた。
それによれば、済公(ちーこん)は見た目はまるで乞食(こじき)坊主のようで、ぼろぼろの衣服を身につけ、髪はぼさぼさ、破れた団扇を持ち、いつも酒ばかり飲み、風変わりな言動で周囲の人々をあわてさせていた。だが、その実は羅漢(らかん)の生まれ変わりで神通力を備えており、ここぞというときになると妖怪や悪人を退治し、悩める人々を救済したという。
このような伝説をもとに、明(みん)から清(しん)の時代には『酔菩提全伝(すいぼだいぜんでん)』『済公全伝』などの小説も誕生した。最近でも中国中央電視台の連続テレビドラマ『済公』が作られるなど人気が高い。 |
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