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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/英雄豪傑編
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紂王
チュウオウ
悪漢
 中国歴史上最悪の暴君とされる殷(いん)王朝最後の王。帝辛(ていしん)、授王(じゅおう)ともいう。紀元前11世紀の人。
 紂王というのは死後に与えられた諡(おくりな)だが、「紂」という文字には、「悪逆非道な振る舞いをして、国を滅ぼしたもの」という意味がある。また、同じように評判の悪い夏(か)の桀王(けつおう)とひとまとめに「桀紂(けっちゅう)」とも呼ばれる。
 妃である妲己(だっき)を寵愛し、”酒池肉林(しゅちにくりん)”といわれる長夜の宴を開催し、重税を課し、炮烙(ほうらく)の刑などの酷刑を行ったために人心が離反し、天下を失ったといわれる。
 『史記(しき)』によれば、生まれつき英明で、猛獣を素手でねじ伏せることもできたなど、多くの美点もあったという。たんなる暗君なのではなく、自信過剰ゆえに暴虐を行ったとされている。また、紂王が暴虐を行ったという証拠は、考古学的には裏付けられず、多くは後世の付加だろうといわれる。
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