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趙匡胤 |
チョウキョウイン |
英雄 |
宋(そう)の初代皇帝太祖(たいそ)(927~976.在位960~976)のこと。数多くの逸話の持ち主で、後代には彼を主人公に小説『飛竜記(ひりゅうき)』が作られた。
もともと武人であり、後周(ごしゅう)の世宗(せいそう)に従って功を立て、後周きっての有力武将となった。その彼が皇帝になったときの話は有名である。世宗の死後、わずか7歳の恭帝(きょうてい)が即位したが、このころ北漢(ほくかん)が遼(りょう)と手を結び、攻め寄せてきた。そこで、主力軍を率いた彼は首都開封(かいほう)を出て北上を開始し、陳橋(ちんきょう)で宿営した。このとき、酔って寝ている彼を弟の趙匡義(ちょうきょうぎ)が起こして庭に引き出した。するとそこに兵たちが待ち受けており、「どうか皇帝になってください」と叫んだ。そして、驚いている彼に天子が着用する黄色い上着を着せ、一斉に万歳を叫んだ。これがいわゆる「陳橋(ちんきょう)の変」で、こうして彼は、眼が覚めたら皇帝になっていたといわれる。 |
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