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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/英雄豪傑編
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貂蝉
チョウセン
ヒロイン
 『三国志演義(さんごくしえんぎ)』の序盤、崩壊寸前の漢(かん)王朝の司徒王允(おういん)の歌姫として登場し、「美女連環(れんかん)の計」を成功させた美女。創作上の女性ではあるが、実在した西施(せいし)、楊貴妃(ようきひ)、王昭君(おうしょうくん)と並び、中国四大美女の一人とされている。
 後漢(ごかん)末期のこと。傲慢な董卓(とうたく)が漢王朝の実権を握って暴虐の限りを尽くした。これを見かねた司徒王允が董卓暗殺に採用したのが「美女連環の計」である。王允はまず董卓の片腕だった豪傑呂布(りょふ)に十六歳の貂蝉を紹介し、呂布との間に結婚の約束を結ばせた。次いで、王允は董卓にも貂蝉を紹介し、その場で彼女を董卓に与え、呂布に対しては「董卓に奪われた」と訴えた。これを機に呂布と董卓の間に確執が生まれ、呂布の裏切りで董卓は滅ぼされるのである。
 貂蝉は名医華陀(かだ)の手で古代の美女西施の顔と始皇帝を狙った刺客荊軻(けいか)の肝を移植され、計画を成功させたという民間伝承もある。
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