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潘金蓮 |
ハンキンレン |
悪女 |
中国四大奇書のひとつ『金瓶梅(きんぺいばい)』に登場する、悪女の代表。
『金瓶梅』は、猟色家・西門慶(せいもんけい)の女性関係を軸にした物語で、潘金蓮(はんきんれん)ほか、李瓶児(りへいじ)、春梅(しゅんばい)という女性が重要な役割を果たすことから、それぞれの一字を取って題名とされている。潘金蓮の役割はこれらの女性の中でも随一で、不倫の果てに夫を殺し、さらには新しい夫である西門慶まで滅ぼしてしまうという、エロス的欲望の化身として描かれている。
西門慶と潘金蓮の物語は、実は『水滸伝(すいこでん)』が原型になっている。『水滸伝』では、潘金蓮は西門慶と不倫した挙句、共謀して夫の武大(ぶだい)を殺したため、すぐにも武大の弟の武松(ぶしょう)に殺されてしまう。この二人がもしも武松に殺されなかったら、というのが『金瓶梅』の前提で、潘金蓮は西門慶とともにひたすらエロスの狂宴にふけるのである。 |
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