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包拯 |
ホウジョウ |
英雄 |
名裁判官として名を残し、死後には閻魔(えんま)(冥界の裁判官)になったといわれる北宋(ほくそう)の名臣(999~1062年)。字(あざな)は「希仁(きじん)」。諡(おくりな)は「考粛(こうしゅく)」。一点の曇りもない人柄だったため「包青天(ほうせいてん)」とも呼ばれる。盧(ろ)州合肥(がっぴ)(安徽(あんき)省)出身。天章閣待制(てんしょうかくたいせい)、龍図閣学士(りゅうとかくがくし)、開封府知府(かいほうふちふ)などを歴任。
行政官だったので現実には裁判だけしていたわけではない。また、文官なので剣を振り回すわけではない。しかし、賄賂や権勢に屈することなく公正を貫く清廉な官僚だったので、生前から名裁判官として庶民の間に人気があり、死後間もなくから講談などに名裁判官として登場するようになった。そのイメージは日本の大岡越前(おおおかえちぜん)に似ている。彼を扱った小説では『三俠五義(さんきょうごぎ)』『包公案(ほうこうあん)』などが有名。1990年代には香港(ほんこん)で制作されたテレビドラマ『包青天』が台湾(たいわん)や大陸で人気を博した。 |
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