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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/英雄豪傑編
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李勣
リセキ
英雄
 李靖(りせい)と並ぶ唐(とう)の二大軍師(ぎんし)といわれる名将(594~669)で、太宗(たいそう)・李世民(りせいみん)に信任された唐朝創業の功臣。曹州(そうしゅう)離狐(りこ)(山東(さんとう)省単県付近)出身。本名は「徐世勣(じょせいせき)」。功績によって唐皇室の李姓を賜り、李世勣と改め、太宗が即位すると帝の本名・李世民の「世」の字を避けて李勣と改めた。
 『西遊記(さいゆうき)』第十回で、太宗の重臣・魏徴(ぎちょう)が罪を犯した竜を夢の中で斬ると、秦叔宝(しんしゅくほう)(秦瓊(しんけい))と徐茂公(じょもこう)らが竜の首を持ってきて太宗の前に放り出す場面があるが、ここで徐茂公とされているのも李勣である。
 十七歳のときから隋(ずい)の煬帝(ようだい)に反抗して抵抗運動をしていたという傑物で、『水滸伝(すこでん)』の梁山泊(りょうざんぱく)のような瓦崗寨(がこうさい)という砦(とりで)に立てこもっていた。瓦崗寨の物語は『隋唐演義(ずいとうえんぎ)』などに詳しい。唐に下った後は群雄討伐に尽力し、太宗即位後は北方の突厥(とっくつ)や高句麗(こうくり)など対外民族との戦いで活躍した。
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