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劉備 |
リュウビ |
英雄 |
三国時代の蜀(しょく)の先主(161~223、在位221~223)。字(あざな)は「玄徳(げんとく)」。小説『三国志演義(さんごくしえんぎ)』の主人公である。
前漢の景帝(けいてい)の玄孫(げんそん)で、身長7尺5寸、腕は直立したまま膝の下まで届くほど長く、耳は肩まで垂れて鏡なしで自分の耳を見ることができた。28歳のとき、張飛(ちょうひ)、関羽(かんう)と出会い意気投合して義兄弟の契りを結んだのが伝説となっている「桃園(とうえん)の結義」で、年齢順に劉備が長兄となった。だが、『三国志演義』では温厚さが強調され過ぎて欺瞞(ぎまん)的になっているといわれる。現実の劉備は安喜(あんき)県の尉(い)に任命されたとき、仮病を使った郡の督郵(とくゆう)(監察官)を200回も鞭(むち)打ったことのある豪傑だった。『三国志』の著者の陳寿(ちんじゅ)も劉備を評価しており、「劉備は度量が広く、意志強固、心は寛大で、人を見る眼がある。前漢(ぜんかん)の高祖(こうそ)劉邦(りゅうほう)の面影があり、英雄の器だった」と記している。 |
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