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劉邦 |
リュウホウ |
英雄 |
漢(かん)初代皇帝の高祖(こうそ)(前256か247~前195)のこと。秦(しん)末の動乱期に項羽(こうう)と覇を争い、巨大な統一政権である漢帝国の礎(いしずえ)を築いた。字(あざな)は「季(り)」。沛(はい)県豊邑(ほうゆう)(江蘇(こうそ)省豊県)
出身。庶民から皇帝になった人物として、明朝の太祖(たいそ)洪武(こうぶ)帝朱元璋(しゅげんしょう)と並び称せられている。
伝説によれば、竜が母・劉媼(りゅうおん)の上にのったために身ごもり、劉邦が生まれたという。
若いころは任侠(にんきょう)の徒で、壮年になって泗水(しすい)の亭長 (むらおさ) になった。このころ沛県から徴発した労役奉仕の人夫を輸送する任務に就いたが、途中次々に逃亡されてしまった。そこで劉邦は人夫たちに酒を振舞い、「どこへでも行け。俺も逃げるから」と宣言し、逃亡した。だが、いつも自信満々な様子だったので、従う者が増えていったという。前209年、陳渉(ちんしょう)・呉広(ごこう)の乱に呼応して反秦の行動を開始し、最後には項羽との覇権争いにも勝利して天下統一を成し遂げた。 |
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