|
呂洞賓 |
リョドウヒン |
英雄 |
中国で最も有名な八人の仙人である「八仙(はっせん)」の一人とされる有名な唐(とう)代の仙人(798~?)。仙人ではあるが正義の宝剣の使い手で、中国的剣客の代表的存在である。中国では祝い事のときなどに八仙を描いた図を門や廟(びょう)などにかける習慣があるが、呂洞賓の場合は道士の長衣を身につけ、背中に宝剣を負っている。
伝説によれば呂洞賓は火龍真人(かりゅうしんじん)から雌雄一対の剣を譲られた。崑崙(こんろん)山で取れた銅を原料に、女神・女媧(じょか)、太上老君(たいじょうろうくん)、火神・祝融(しゅくゆう)が協力して鍛えたという宝剣である。だが、あるとき彼は陰の気を吸い取るために美少女と交わった。これを知った黄龍禅師(こうりゅうぜんし)が彼から雄剣を奪い、それからは雌剣だけを背に負うように指示されたのである。彼が剣を背負わされたのは、彼がその剣を不正に使おうとした場合、剣を引き抜こうとしたときに自分自身の首を切ってしまうようにするためだという。 |
|
|