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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/地名編
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玉女山
ギョクジョサン
伝説
 中国貝丘県(山東省)の西にあったとされる、仙女たちが住んでいた山。
晋朝の太始年間(265~274)のこと。北海県(山東省)出身の蓬球という男が山で木を伐っているとどこからかよい香りがしてきた。誘われるままに進むと玉仙山にたどり着いた。
 その山は一種の楽園で、すばらしい御殿が軒を連ねていた。門を入ると玉のなる木が五本あった。さらに進むと御殿の表座敷で絶世の美女が四人でおはじきをしていた。蓬球を見つけるとみな立ち上がり、「蓬さま、どうして来たのですか?」といった。「香りに誘われたのです」と蓬球が答えると美女たちはまたおはじきを再開した。
 そのうち、腹がすいたので、蓬球は玉樹の葉にたまった露をなめた。すると別な女性が鶴に乗ってやってきて、「おまえたちはどうして俗界の人間を入れたのですか? 王母さまが王方平(後漢時代の仙人)にいいつけて、その男を仙人の部屋に行かせてしまいますよ」といった。
 蓬球はびっくりして門の外へ逃げ出したが、振り返ってみるとそこにはもう御殿も何もなかった。しかも、家に帰ってみると時代は東晋の権平年間(399~405)になっており、彼の住んでいた家も村も廃墟になっていたという。
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