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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/地名編
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五行山
ゴギョウサン
西遊記
 中国明代の小説『西遊記』で、孫悟空が五百年間も下敷きにされていた山。別名を両界山という。
 東勝神州傲来国花果山山頂の仙石から生まれた悟空は間もなく天界で官職を与えられたが、地位の低さが気に入らず大暴れして神々を困らせた。そこで、阿弥陀如来が救援に来て、自らの右手の五本の指を金・木・水・火・土の連山とし、その下に悟空を押さえつけた。これが五行山だった。そして、如来はこの山の頂上に「唵嘛呢叭■吽」(梵語のオーン・マニ・パドメー・フーンの音写)の六つの金字が書かれた札を貼り付けた。
 五行山はその後、唐の時代になって両界山と呼ばれるようになったが、これはこの山の東半分が唐、西半分は韃靼に属したからだという。
 こうして悟空は五行山の下に五百年間閉じ込められた。その後、観音菩薩が訪れて、唐から天竺へ向かう取経の者がやってきたら助けてもらい、その者の旅を助けるようにといいつけられた。その言葉どおり、やがて天竺へ向けて長安を出発した玄奘三蔵が双叉嶺を越えてこの地にやってきた。おかげで悟空はやっと救出され、三蔵の旅に供として従うことになったのである。

→双叉嶺

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