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            | 西梁女人国 | 
           
          
            | サイリョウニョニンコク | 
           
          
            | 西遊記 | 
           
          
            | 国 | 
           
          
             中国明代の小説『西遊記』で、天竺国(てんじくこく)へ取経の旅をする三蔵一行が立ち寄った国の一つ。一行は金とう山金とう洞を過ぎてさらに西に進んでこの地に至った。
             
             西梁女人国は女しか住んでいない国である。国の東の境界辺りに子母河(しぼか)という清らかな小川があり、この水を飲んだ者は妊娠する。この土地の人は二十歳を過ぎるとその水を飲むが、そうすると腹が痛くなり妊娠したことがわかるという。王城の外には迎陽館(げいようかん)という駅舎があり、そこに照胎泉(しょうたいせん)という泉がある。この水に影を映して、もし影が二つあるようなら子供が生まれるという証拠だという。
             
             そんなことは何も知らない三蔵と八戒はこの国に入るなり子母河の水を飲み、妊娠してしまった。近所の老婆の話によると、ここから南に解陽山破児洞(かいようさんはじどう)というところがあって、その洞の中に落胎泉(らくたいせん)という泉がある。その水を飲めば堕胎できるが、その洞には牛魔王(ぎゅうまおう)の弟の如意真仙(にょいしんせん)という者が住んでいるので水を手に入れるのは困難だという。そこで悟空と悟浄が出かけて行き、如意真仙と戦いながらもどうにか水を手に入れ、三蔵と八戒は救われた。
             
 その後、三蔵一行は女人国の城市へ入ったが、ここでは女王が三蔵に結婚を申し込んできた。とにかく女しかいない国なので、女たちはみな男を求めていたのである。とはいえ、取経の旅の途中にある三蔵がここで結婚するわけには行かず、あれこれ嘘をついてその場を切り抜け、女人国から逃げ出したのだった。
 
             
            →金とう山金とう洞  | 
           
        
       
      
      
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