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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/地名編
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泗水
シスイ
中国神話
 現在の中国山東省・江蘇(こうそ)省の川。淮水(わいすい)の支流のひとつ。山東省泗水県は、孔子の生まれた土地でもある。
 川の泗水は「泗水に鼎(かなえ)を取る」という故事でよく知られている。
 伝説によると、夏(か)王朝の祖とされる禹(う)はあるとき九個の宝鼎(ほうてい)を作った。鼎は三つの足と二つの耳をつけた金属製の釜である。これらの鼎の表面には様々な怪物の姿が描かれており、これがあるおかげで人々は怪物の姿を見分けることができ、毎日安心して暮らせ、旅もできるというものだった。その後、宝鼎は夏、殷(いん)、周(しゅう)の王朝へと受け継がれ、当初の目的は忘れられ、王権のシンボルのようになった。前256年には西方の秦(しん)が周を滅ぼし、宝鼎を持ち去ろうとした。ところが、その途中、宝鼎は自分で飛び上がり、東方へ飛んでいって泗水に沈んだ。前221年、天下を統一した秦の始皇帝はそのことを知っており、数千人に命じて川底をさらわせた。しかし、宝鼎はついに見つからなかったという。つまり、王権のシンボルを手に入れられなかったために秦の天下はすぐに滅びたというのである。
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