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夜郎国 |
ヤロウコク |
歴史 |
国 |
『史記』「西南夷列伝」に登場する古代中国の王国。戦国時代から前漢(ぜんかん)代まで現在の貴州、江西、雲南省が接するあたり一帯を支配していた農耕民族の国である。中国西南部の異民族の国の中では最も大きな勢力があった。もちろん、漢帝国とは比べ物にならないほど小さかった。だが、漢の武帝の使者がやってきたとき、尊大な態度で接し、漢と夜郎国とではどちらが大きいかと尋ねた。ここから「夜郎自大(自分の力も知らずに偉そうにすること)」という言葉が生まれた。
伝説によると、夜郎国の始祖は竹王(ちくおう)である。あるとき、ある娘が遁水(とんすい)という川のほとりで洗濯をしていると足の間に節が三つある竹が流れ込んできた。中から泣き声が聞こえるので持ち帰って割ってみると子供が出てきた。その子供が成長し、竹王となり、異民族を撃退して夜郎国を作ったという。
→遁水(とんすい) |
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