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フランボワイヤン・ワールド
中国神話伝説ミニ事典/地名編
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雷音寺
ライオンジ
西遊記
 中国明代の小説『西遊記』で、天竺国(てんじくこく)へ取経の旅をした玄奘三蔵(げんじょう)一行が目指していた霊山にある寺。寺では釈迦如来が三蔵一行の到着を待ち続けていた。
 三蔵一行は長安(ちょうあん)を出発して14年、天竺国の銅台府地霊県(どいだいふちれいけん)を過ぎて間もなくこの地に至った。
 霊山はまさに極楽浄土(ごくらくじょうど)のような美しい場所だった。霊山の麓に玉真観(ぎょくしんかん)という寺があり、金頂大仙(きんちょうたいせん)が三蔵一行を迎えた。霊山を登っていくと大きな川があり、凌雲渡(りょううんと)という橋があった。その橋はただの丸太で、三蔵、猪八戒(ちょはっかい)、沙悟浄(さごじょう)は渡るのを恐れた。するとそこで接引祖師(せついんそし)(南無宝幢光王仏(なむほうどうこうおうぶつ))が船に乗ってやってきた。それは壊れかけた底なしの船だったが、沈むことはなく、三蔵一行を無事に向こう岸まで渡してくれた。
 やがて山頂に雷音寺の山門が現れ、二大金剛が一行を迎えた。山門を入ると釈迦如来初め数多くの神々が一行を迎えた。こうして三蔵は仏教の三蔵の経文三十五部一万五千百四十四巻から神々が選び出した五千四十八巻を与えられた。
 こうして、目的を達成した三蔵一行は八大金剛に送られて、一気に雷音寺から長安まで戻った。そして、長安で大いに歓迎されたあと、三蔵、悟空、八戒、悟浄、白馬はみな天界の神となった。

→銅台府地霊県
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