小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
販売開始しました。 |
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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イオの末裔
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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| 梁山泊での順位 |
５１位 |
| 持ち場 |
騎兵軍小彪将兼斥候担当頭領 |
| 特技 |
槍 |
| あだ名 |
錦豹子（きんひょうし） |
| 出身地・前歴 |
彰徳府・強盗 |
| あだ名の由来 |
| 錦豹子とは風采が立派なことを表している。楊林は頭が丸く、耳は大きく、肩幅は広く、腕が長く、大男で恰好かよかったため錦豹子と呼ばれた。 |
| 戦争、スパイ、変装といろいろこなせる器用なタフガイ |
楊林は地煞星のひとつ地暗星が生まれ変わった好漢である。
個人的には特別な活躍もないままにいつの間にか梁山泊入りしたかと思うとスパイになったり役人に変装したりといろいろなことをやらされた。戦争にも出ていくことが多かった。何か特別な才能があったわけではないようだが、どんなことでもそれなりにこなせたことは確かだ。北方に馬を買い出しに行く任などを命じられたこともある。遼国戦争以降もいろんな場面で活躍し、方臘討伐戦中には杭州城で疫病にかかったのにしっかり生き残った。大物とはいえないが、かなりダイ・ハードな奴である。 |
| 楊林の物語 |
◆公孫勝を捜す戴宗に同行して梁山泊入り
楊林は彰徳府の強盗だったが、あるとき公孫勝と出会い、梁山泊入りを勧められたことがあった。そのとき、梁山泊には一日に八百里を歩く神行太保の戴宗というものがいると聞かされた。それから数カ月後、楊林が道を歩いていると遠くからとんでもない速さで歩いてくるものがいたので、近くに来たとき「神行太保」と呼んでみた（第44回）。すると、それは本当に戴宗だったので、公孫勝に戴宗のうわさを聞いたことがあることを説明した。このとき、戴宗がいままさにその公孫勝を捜して薊州に向かっているところだといったので、楊林は「わたしは薊州はくまなく知っていますが、よかったらお供させてください」と申し出た。そして、戴宗の許可を得ると大いに喜び、戴宗を兄として義兄弟の盟を結んだ。
二人はその日はゆっくり歩いて宿に泊まったが、このときになって楊林は自分が戴宗と同じ速さで歩けないことに気がつき、「わたしは神行の術を仕えないので、やはりお供は無理でしょう」といった。戴宗は笑って、「わたしの術は誰にでもかけられるのです。あなたの脚に甲馬（お札）を二枚はりつければ、わたしと同じように歩けるようになります」
そこで翌日は二人とも脚に甲馬をくくりつけ、戴宗の神行の術で歩き出した。そして昼頃、二人は四方を山に囲まれた場所に出た。「ここは飲馬川というところです」と楊林は説明した。と、突然山の中から二百人ばかりの山賊が飛び出してきて、その先頭にいた二人が「旅のもの、通り賃をおいていけ」と叫んだ。楊林は笑って、「すぐに片づけて見せますよ」といって槍をしごいて襲いかかろうとした。このとき、山賊の頭領らしい一人が「待った。楊林の兄貴じゃないか」といった。見ればそれは楊林の昔の仲間で５年ほど前に別れた火眼狻猊の鄧飛だった。それからお互いに紹介しあい、山賊のもう一人の頭領が鄧飛の弟分の孟康だと教えられた。鄧飛と孟康は楊林と戴宗に出会えたことを大いに喜び、山寨に招いた。山寨には鄧飛たちの第一の頭領・裴宣がいて、楊林と戴宗は大いにもてなされた。このとき、戴宗が梁山泊の話をしたことから裴宣らも梁山泊の仲間に加わりたいと申し出た。梁山泊入りを快諾した戴宗は公孫勝を捜した帰り道に楊林と一緒に迎えに来ると約束した。
翌日、楊林は戴宗とともに再び旅に出た。やがて薊州に着いた二人はまず城外と遠くの町や村を回って公孫勝の行方を尋ねてみたが知っているものはいなかった。三日目になって楊林たちが城内に入ると、ある通りでひとりの立派な体格をした首切り役人に出会った。男はいましも一仕事すませてきたばかりのようで、前後に何人かの獄卒を従え、周りを取り囲む知り合いたちから祝儀を受け取っていた。ところが、ここへ数人のならず者が現れて祝儀の品々を奪い、獄卒たちを追い払ってしまった。首切り役人はこれを追いかけようとしたが、ならず者二人に後ろから羽交い締めにされ、一人に胸ぐらを捕まれてどうすることもできない。このとき、薪を背負った一人の大男が通りかかるとすぐにも薪の荷を降ろし、「おまえたちこの人に何をしているんだ」と止めに入った。ならず者の一人がこれを見て、「おまえなんかの出る幕じゃない」と怒鳴った。大男はこれに腹を立て、すぐにもならず者をつかむと地面にたたきつけた。他のならず者たちはこれを助けようとしたが、それより早く大男に打ちのめされてしまった。首切り役人はこれで自由になると、すぐにもごろつきどもを殴り倒し、さらに逃げ出した者を追っていった。
「これぞ好漢だ」とこの様子を見ていた楊林と戴宗は感心した。そして、首切り役人を助けた大男に近づくと居酒屋に誘ってもてなし、梁山泊入りを勧めた。この男がﾍﾝ命三郎の石秀だったが、こうして石秀と話している最中にどやどやと二十人もの役人が居酒屋に入ってきた。先ほどの首切り役人は実は楊雄で、手下を連れて戻ってきただけなのだったが、楊林も戴宗もその数にびっくりして慌ててその場から逃げ出した。そして、楊林は結局、公孫勝を見つけることができないまま、戴宗と一緒に梁山泊に戻り、そのまま仲間に加わった。
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梁山泊入山後の活躍
◆方臘戦争後は飲馬川に戻ってのどかに暮らす |
| 政和８年 |
１月ころ、祝家荘戦争が起こる（第47回）。戦争の初め、祝家荘の入り組んだ道筋を探るために楊林は石秀とともに偵察に出た。楊林は山伏に、石秀は薪売りに変装し、祝家荘に入り込んだ。しかし、楊林はすぐにも敵に生け捕りにされ、戦争中は何もすることができなかった（第47回）。
祝家荘戦争後、李家荘の李応と杜興を梁山泊に引き入れるための作戦に加わる。楊林は州の巡検（警部）に変装し、州の長官に変装した蕭譲らとともに李家荘を訪ねた。そして、難癖を付けて李応と杜興を逮捕するように見せかけると、二人を護送して梁山泊の仲間に渡した（第50回）。
秋、柴進を救出するため梁山泊軍が高唐州を攻める。高唐州の長官・高廉知府は妖術使いで梁山泊軍は大いに苦しんだが、戦いの最中に楊林と白勝がでたらめに射た矢が偶然にも高廉の腕にあたったことから、戦争は小康状態となり、梁山泊軍に公孫勝を捜しに２回目の旅に出る余裕が生まれた（第52回）。
冬、呼延灼率いる梁山泊討伐軍が攻め寄せる。最初の戦いで敵将・彭玘が梁山泊側に寝返ると、彭玘の家族を迎えに行くため、楊林は密かに穎州へ向かった（第56回）。呼延灼との二回目の戦いでは、楊林は李雲とともに歩兵の一隊を率いた（第57回）。
青州に雇われた呼延灼が白虎山の孔明を生け捕りにする。楊林は青州攻撃軍に加わる。（第58回）。 |
| 宣和元年 |
４月、曽頭市との第一回目の戦争が起こる。晁蓋が楊林を含む二十名の頭領を選んで曽頭市を攻撃した（第60回）。
梁山泊で第四回目の職務分担が決まる。楊林は北方へ馬を買いに行く役目を任された。 |
| 宣和２年 |
３月、東平府・東昌府攻撃軍が編成される。楊林は盧俊義の軍に編入され、東昌府を攻めた（第69回）。 |
| 宣和３年 |
夏、童貫率いる朝廷軍と戦う。梁山泊軍は九宮八卦の陣を敷き、楊林は大将・楊志の副将として西北の門に位置した（第76回）。
11月、童貫率いる朝廷軍が大小の海鰍船300隻で攻め寄せる。楊林はあらかじめ敵の水夫として敵船に紛れ込み、敵将・丘岳の首を取った（第70回）。 |
| 宣和４年 |
３月、梁山泊が朝廷に帰順する。
４月ころ、遼国戦争が始まり、楊林は宋軍の副将として出征した。
檀州攻略後、宋軍は進軍する兵を二隊に分け、楊林は盧俊義麾下の軍に編入された（第84回）。
薊州攻略後、遼国から梁山泊軍を招安したいという申し出があり、宋江と一部の将たちが敵に寝返ったように見せる作戦が取られる。楊林は武松や魯智深らとともに敵に寝返る第二陣を編成し、覇州文安県の関所に押し掛けてこれを奪い取った（第85回）。
幽州での戦い。盧俊義に率いられた楊林ら十二名の将が左右が断崖絶壁になった青石峪（せいせきよく）に閉じ込められ、援軍のおかげでどうにか生き延びた（第86回）。
昌平県境での最終決戦。楊林は敵の木星の陣に攻め込む副将七名の一人となり、陳達とともに敵将・裴直を討ち取った（第89回）。
田虎討伐戦始まる。 |
| （宣和５年） |
蓋州攻略後、宋軍は兵を二隊に分け、楊林は盧俊義麾下の軍に編入された（第93回）。
威勝城攻略戦。楊林は欧鵬らとともに城の西門を奪った（第100回）。
王慶討伐戦始まる。
南豊州での最終決戦。宋軍は九宮八卦の陣を敷き、楊林は大将・楊志の副将として西北の門に位置した（第109回）。 |
| 宣和５年 |
方臘討伐戦始まる。
宋軍が敵側の大商人・陳将士の屋敷を襲う。楊林は魯智深、李逵らと屋敷に討ち入って大暴れした（第111回）。
潤州城攻略戦。宋軍は陳将士の兵糧船を装って潤州城に侵入する作戦をとる。楊林は第一船団の船に乗り込み敵城を襲った（第111回）。
潤州攻略後、宋軍は陸路の兵を二隊に分け、楊林は宋江麾下の軍に加わり、常州、蘇州へと向かった（第112回）。
杭州城で疫病に犯される。杭州城攻略後、城内に疫病が流行し、楊林もこれに冒されて以降は戦列を離れたが、方臘討伐戦終了までに回復した。
方臘討伐戦に勝利し、東京に凱旋する（119回）。楊林は与えられた官職を辞退し、裴宣とともに飲馬川に帰り、のどかな暮らしを送った（第120回）。 |
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イオの末裔
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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イオの末裔
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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