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フランボワイヤン・ワールド
水滸伝の豪傑たち
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
地退星
ちたいせい
童猛
どうもう
梁山泊での順位 69位
持ち場 四方の寨を守る水軍頭領
特技 水泳、操船術
あだ名 翻江蜃(ほんこうしん)
出身地・前歴 江州潯陽江・塩の闇商人
あだ名の由来
翻江蜃は揚子江を荒れさせる蜃(蜃気楼を起こすといわれたみずち)のこと。泳ぎのうまい荒くれ者だったのでそう呼ばれた。
兄弟でいつも一緒に行動した塩の闇商人
 童猛は地煞星のひとつ地退星が生まれ変わった好漢である。
 童威の実の弟だが、この二人は兄弟というよりも双子のようで、いつも一緒に行動した。兄弟ともまだ若く、李俊のことを兄貴分として慕っていたので、李俊がいるところに彼らもくっついていることが多かった。宋江と出会ったときも、梁山泊に入ったときも李俊と一緒で、入山後も李俊の部下として働いた。何から何までそっくりの兄弟で、なおかつ李俊のおまけのような存在だったから、とくに目立つ活躍はしなかった。しかし、方臘討伐後には李俊とともにシャム国へ渡り、そこで李俊が王となり、童猛と童威はその下で役人になるという一風変わった人生を送った。
童猛の物語
◆殺されそうになった宋江を李俊とともに救う

 童猛は実の兄の童威と一緒に潯陽江で塩の闇商売をしていたごろつきだった。掲陽嶺の親分・李俊の弟分だったので、兄弟は掲陽嶺で商売をするときにはいつも李俊の家にやっかいになっていた。あるとき、童猛は兄とともに李俊おところへ行き、みなで有名な宋江を待つことになった。というのも、このころ宋江は閻婆惜殺しの罪で故郷の鄆城県で逮捕されて江州に流罪と決まったが、鄆城県から江州に行く以上は宋江と護送役人は必ず掲陽嶺を通るはずだった。李俊は以前から宋江を尊敬しており、一度は会ってみたいと思っていた男だったので、童猛と童威がやってくると二人を誘い、みなで宋江が来るのを待つことになったのである。
 しかし、3人が掲陽嶺の麓で4、5日待っても宋江はやってこなかった。そこで3人は掲陽嶺を登り、峠で居酒屋をやっている李立のところを訪ねた。すると、店にいた李立が「ついさっき店に護送役人二人と罪人が来たので、しびれ薬を飲ませた」という。李立は旅人にしびれ薬を飲ませては金を奪い、人間は殺して人肉饅頭の餡にしてしまうという殺し屋だったから、話を聞いた李俊は大いに驚いた。李俊はすぐにも李立に事情を説明した。そこで李立が罪人と護送役人にさまし薬を飲ませて目を覚まさせたところ、李立が思ったとおりそれが宋江だった。こうして、童猛は宋江と知り合い、その日は李立の店で宋江をもてなし、翌日送り出した(第36回)。
 それから数日後の夜にも、童猛は童威、李俊とともに宋江を助けることになる。このとき、童猛は李俊の舟で潯陽江を進んでいた。やがて掲陽鎮という町の近くを通りかかったとき、童猛たちは川の真ん中あたりで旅人をだまして舟に乗せ強盗を働いている者がいるのに気がついた。そこで舟を近づけてみると、それは李俊の弟分の張横の舟で、しかも舟の中でいまにも殺されそうになっていたのが宋江と護送役人たちだった。舟の先頭に乗っていた李俊はこれを見るとすぐにも張横の舟に飛び移り、それが宋江だと説明して張横が宋江を殺そうとするのをやめさせた。こうして、童猛は李俊とともに二度までも宋江の命を救うことになった(第37回)。
 この後で、宋江は掲陽鎮の親分・穆弘の屋敷で歓迎され、三日ほどして江州へ旅立ったが、それから二ヶ月ほどして、今度は宋江が謀反を企んだとして江州で処刑されるという情報が童猛たちのもとに届いた。そこで童猛は童威、穆弘、李俊、張横たちと一緒に宋江を救出するために舟で江州へ向かった。このころ梁山泊の好漢たちも宋江救出作戦に乗り出しており、童猛たちが江州に着くより前に処刑場から宋江を救出していた。童猛たちが江州に近づいたとき、偶然にもこの梁山泊の一団が川岸に集まっていた。そこに宋江がいるのを知った童猛たちは大いに喜び、好漢たち全員を舟に分乗させると掲陽鎮の穆弘の屋敷に向かった。穆弘の屋敷に着くと、宋江が自分に謀反の罪を着せた黄文炳に復讐したいと言い出した。そこで童猛たちは梁山泊の好漢たちとともに黄文炳の住む町・無為軍を襲撃した。こうして、見事に黄文炳に復讐したあと、童猛は正式に梁山泊の一員となった(第41回)。
梁山泊入山後の活躍
◆方臘討伐後は李俊とともにシャム国へ渡る
政和7年 7月ころ、入山直後の宋江が家族を梁山泊に呼び寄せるために単身故郷に向かう。このとき宋江の身を心配した呉用らの命令で、好漢たちは宋江のあとを追い、宋江の故郷で宋江を捕らえようとしていた役人たちをけちらしたが、この間に童猛は童威、杜遷らとともに宋江の屋敷に行き、宋江の父や家族の者たちを連れ出し、梁山泊への案内した。(第42回)。

8月ころ、梁山泊で一回目の職務分担が決まり、童猛は童威とともに西山酒店の担当者となった(第44回)。
政和8年 春、梁山泊で二度目の職務分担が決まり、童猛は童威とともに金沙灘の寨の管理者となった(第51回)。

冬、呼延灼率いる梁山泊討伐軍と戦う。二度目の戦いのとき、童猛は水軍頭領とともに兵船を指揮した(第57回)。
宣和元年 4月ころ、梁山泊で四度目の役職分担が決まり、童猛は水軍の第8位の頭領となった(第60回)。
宣和2年 3月、東平府・東昌府攻撃軍が編成される。李袞と項充は廬俊義麾下の軍に編入され、東昌府を攻めた(第69回)。この戦いで、童猛はほかの水軍頭領たちと協力して敵将・張清を生け捕りにした(第70回)。
宣和3年 11月、高俅が大小の海鰍船三百隻で攻め寄せる。この戦いでは水軍のメンバーが主力となって戦い、童猛は童威とともに敵将・徐京を生け捕りにした(第80回)。
宣和4年 3月、梁山泊が正式に朝廷に帰順する。

4月ころ、遼国戦争が始まり、童猛は宋軍の副将として出征する。

檀州攻略後、宋軍は兵を二隊に分けて進軍するが、童猛は童威、阮氏三兄弟らとともに守備隊となり、檀州城に残った(第84回)。

昌平県境での最終決戦。童猛ら水軍は主力軍の援護を担当した(第89回)。

田虎討伐戦始まる。

宋軍が衛州から蓋州へ向かうときに、童猛ら水軍は衛州城の守備を担当した(第91回)。
(宣和5年) 宋軍の一隊が潞城を落とすと、童猛ら水軍は黄河から潞城県へ向かい、索超の軍と合流して楡社県、大谷県を落とした(第99回)。

大原県城攻略戦。童猛ら水軍は廬俊義軍の応援に大原県へ向かい、大雨で水量の増した河川を決壊させて大原県城を水攻めで落とす活躍をした(第100回)。

王慶討伐戦始まる。

南豊州での最終決戦。童猛は童威、李俊とともに南豊州と東川州の間の川で待ち伏せ、戦いに敗れて逃げてきた敵の大将・王慶を生け捕りにした(第109回)。
宣和5年 方臘討伐戦始まる。

潤州城攻略戦。宋軍は敵に糧秣を納入する大商人の船団を装う作戦を採る。童猛は第一団の船に乗り、敵城を襲った(第111回)。

潤州城攻略後、童猛は童威とともに、潤州攻略前に敵地の偵察に出ていた石秀と阮小七の捜索に向かった(第111回)。この捜索で、阮小七らの居場所を突き止めた童猛たちは、潤州に戻って後、ほかの水軍頭領たちとともに阮小七らと合流し、揚子江下流沿岸の都市の攻撃に向かった(第112回)。

蘇州攻略戦。童猛は童威、李俊とともに揚子江沿岸攻撃隊から呼び戻され、蘇州の湖の偵察に出た。このとき、童猛たちは楡柳荘の好漢・費保らと出会った(第113回)。

杭州攻略後、宋軍は兵を二隊に分け、童猛は宋江麾下の軍に加わり、睦州へ向かった(第116回)。

睦州烏竜嶺の戦い。童猛は童威、阮小二らとともに千の水軍兵を率いて烏竜嶺の麓の水寨に向かったが、阮小二が戦死したため逃げ帰った(第116回)。

清渓県での最終決戦。童猛は童威、李俊らとともに60隻の糧秣船を手みやげに敵に投降するふりをし、敵城に侵入した。そして、戦いが激しくなったとき、城内に火を放った(第118回)。

方臘討伐戦に勝利後、李俊とともにシャム国へ行く。
 方臘討伐戦に勝利し、宋軍が蘇州城まで戻ったとき、李俊が仮病を使い、本隊と別れて蘇州に残った。このとき、童猛もまた童威とともに李俊を看病するという名目で本隊と別れた。実は、童猛たちは戦争中に楡柳荘の費保と会ったとき、戦争が終わったら一緒に異国へ行って暮らそうという約束をしていたのだった。宋軍と別れた童猛たちはすぐにこの約束を果たすために楡柳荘に行き、そこで舟を建造して異国へ向けて出発した。こうして、みなでシャム国へ行くと、のちに李俊はその国王となり、童猛は童威とともに役人となり、生涯を豊かに暮らすことになった。
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 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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