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フランボワイヤン・ワールド
水滸伝の豪傑たち
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
地耗星
ちこうせい
白勝
はくしょう
梁山泊での順位 106位
持ち場 機密伝令担当の歩兵軍頭領
特技 博打・こそ泥
あだ名 白日鼠(はくじつそ)
出身地・前歴 安楽村のばくち打ち
あだ名の由来
正真正銘のただのごろつきで、博打が好きで、真っ昼間からネズミのようにこそこそと悪いことばかりしていたので、白日鼠と呼ばれた。
知性・能力はないが妙に役立つ肉体派
 白勝は地煞星のひとつ地耗星が生まれ変わった好漢である。
 梁山泊の好漢たちはたとえ強くないものでもみなそれぞれに取り柄らしいものがあるが、白勝の場合には取り柄を見つけるのがなかなか難しいという特徴がある。白勝はとある村の有名なごろつきだったが、親分だったというわけではなかった。本当にただのつまらないごろつきだったため、親分や軍人に特有の重々しさとか誇りなどもなく、誰もやりたがらないようなつまらないところで力を発揮することがあった。梁山泊では確かにおまけのような存在だが、白勝のおかげでうまくいったこともある。例えば、盧俊義は遼国戦争の最中に、ある山の中に閉じ込められたが、このときの白勝の活躍は、やはり白勝でなければできないなと思わせるものがあった。
白勝の物語
◆最初からおまけとして晁蓋の仲間に加わる

 白勝は安楽村で名を知られたごろつきだった。この村は黄泥岡の東十里ほどのところにあったため、晁蓋、呉用、公孫勝、劉唐、阮氏三兄弟の7人が、北京大名府の梁中書から舅の蔡京へ贈られる生辰綱(誕生祝いの財宝)の強奪を計画したとき、黄泥岡の近くに住む白勝の家が隠れ家にうってつけだというので仲間に誘われた。
 計画実行のその日、白勝は酒売り商人に変装し、白酒を入れた二つの桶を天秤棒でかついで生辰綱運搬隊が通る黄泥岡に登った。このとき、生辰綱運搬隊は青面獣の楊志に率いられ、旅商人に変装して黄泥岡を越えようとしていた。その日はとても暑い日だったので、生辰綱運搬の兵士たちは疲れはて、岡の上で休息をとった。そこに酒売り商人に変装した白勝が通りかかったので彼らは酒を飲みたがり、しびれ薬でも入っていたら大変だといって楊志がそれを禁じると口々に不平を並べた。このとき、棗売り商人に変装した晁蓋、呉用、公孫勝ら七人がやってきて、白勝から酒を一桶買って飲んでしまい、さらに残りの一桶にも手を出そうとした。これを見て我慢できなくなった運搬隊の兵士が隊に同行していた大名府の執事に口添えを頼んだので、ついに楊志も折れて兵士たちに酒を飲むのを許した。ところが、その酒を飲んで間もなく、楊志も運搬隊員たちも頭がぼうっとして身体が動かなくなってしまった。酒をやりとりする間に、棗売り商人たちがその桶の中にしびれ薬を混ぜていたのだった。
 少しして楊志たちが完全に動けなくなると、白勝ら生辰綱奪取組はさっさと生辰綱を荷車に積んで山を下りた(第16回)。
 しかし、思わぬところからこの犯罪は露見してしまった。生辰綱奪取の直前、晁蓋らは白勝の住む安楽村の宿屋に立ち寄ったが、偶然にもその姿を目撃した男がいて、晁蓋と白勝が怪しいということを捕盗役人に伝えたのである。
 役人はまず白勝を逮捕し、皮膚が破れ、肉が飛び出すような拷問を加えた。これには白勝も我慢できずすべてを白状した(第18回)。続けて役人たちは晁蓋らを逮捕しようとしたが、宋江、朱ドウ、雷横らの助けもあって、残りの七人は無事に逃亡し、梁山泊の一員となった。そのおかげで、白勝は一年以上も牢屋暮らしを強いられたが、やがて梁山泊軍に救出され、その仲間入りを果たした。
梁山泊入山後の活躍
◆小者ながらも随所に役立つ働きをする
政和7年 7月、江州で処刑されそうになった宋江と戴宗を救出する(第40回)。白勝は乞食の身なりで江州に潜入し、処刑場のそばで大暴れした。宋江救出後、宋江に謀反の罪を着せた黄文炳に復讐することが決まると、白勝は薛永、侯健と黄文炳が住む無為軍の街に侵入し、後からやってきた本隊を黄文炳の屋敷に案内した(第41回)。
政和8年 1月ころ、祝家荘攻撃軍に加わる(第47回)。

秋、柴進を救出するため高唐州攻撃軍に加わる(第52回)。高唐州長官・高廉の魔法のために梁山泊軍は苦しめられるが、白勝が楊林とともにでたらめに弓を射ると偶然にも高廉を負傷させた。
宣和元年 4月ころ、曽頭市との一回目の戦争が起こる。晁蓋が20人の頭領を引き連れて曽頭市を攻め、白勝は城内に攻め込む10人の頭領のひとりに選ばれた(第60回)。

4月ころ、梁山泊で4回目の役職分担が決まる。白勝は杜興とともに什器の管理を担当する(第60回)。
宣和2年 3月、東平府・東昌府攻撃軍が編成される。白勝は盧俊義麾下の頭領として東昌府攻めに加わった(第69回)。
宣和4年 3月、梁山泊が朝廷に帰順する。

4月ころ、遼国戦争が始まり、白勝は宋軍の副将として出征した。

檀州攻略後、宋軍は兵を二隊に分け、白勝は盧俊義麾下の軍に編入された(第84回)。

薊州攻略後、遼国が梁山泊軍を招安したいと申し出たことから、宋江が遼国側に寝返ったように見せる作戦が取られる。時遷は魯智深らとともに敵に寝返る第二陣を編成し、覇州文安県の関所に押し掛けてこれを奪い取った(第85回)。

幽州の青石峪に閉じ込められた盧俊義一隊の危機を救う。
 覇州攻略後、宋江と盧俊義は呉用と朱武が止めるのも聞かずに幽州攻撃を決断し、兵を進めた。呉用と朱武が心配したとおり、戦いは宋軍に不利に展開し、盧俊義率いる一隊が周囲が断崖絶壁の山に囲まれた青石峪という谷に閉じ込められてしまった(第86回)。このとき、隊に加わっていた白勝は出口を突き止めて報告するために、まるで荷物のように羊の敷物の中に包み込まれ、しっかりと紐で縛られて山の上から転がり落ちた。偵察中の段景住と石勇がこれを見つけ、紐をほどくと中から白勝が出てきた。白勝は盧俊義軍の危機を宋江に伝え、おかげで盧俊義たちは青石峪から救出された。いかにも白勝ならではの活躍だった。

田虎討伐戦始まる。
(宣和5年) 蓋州攻略後、宋軍は兵を二隊に分け、白勝は盧俊義麾下の軍に編入された(第93回)。

威勝城攻撃。白勝は張清らとともに大勢の田虎側の役人や王族を討ち取った(第100回)。

王慶討伐戦始まる。

山南城攻略戦。白勝は水軍の操る船に乗り込み、逃げ遅れた宋軍の兵糧船と見せかけてわざと敵に捕らえられ、一斉に暴れ出して敵城を奪った(第107回)。
宣和5年 方臘討伐戦始まる。

潤州攻略戦。宋軍は敵側の兵糧船を装って潤州城に侵入する作戦をとる。白勝は第一船団の船に護衛として乗り込んだ(第111回)。

潤州攻略後、宋軍は陸路の兵を二隊に分け、白勝は盧俊義麾下の軍に編入され、宣州、湖州へ向かった(第112回)。

杭州城攻略戦。宋軍は敵軍に糧秣を納入する農民の船を装って杭州城に侵入する作戦を取る。白勝は杜遷、李雲らとともに船に潜み、城内を混乱させる働きをした(第115回)。

杭州城で病死する。杭州攻略後に白勝は疫病に犯され、療養の甲斐なく杭州城で病死した(第116回)。
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 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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