ようこそ。ここは草野巧のホームページです。
フランボワイヤン・ワールド
水滸伝の豪傑たち
フランボワイヤン・ワールド・トップ水滸伝の豪傑たち目次
 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
地微星
ちびせい
王英
おうえい
梁山泊での順位 58位
持ち場 三軍内の検察を担当する騎兵軍頭領
特技
あだ名 矮脚虎(わいきゃくこ)
出身地・前歴 清風山の山賊の第二の頭領
あだ名の由来
身長が五尺にも足らない小男で、不格好だったので矮脚虎と呼ばれた。
梁山泊随一のチビで女好きの変な好漢
 王英は地煞星のひとつである地微星が生まれ変わった好漢である。
 しかし、彼にはどうにも好漢らしくない特徴があった。水滸伝に登場する山賊や軍人上がりの好漢たちはほとんどが立派な体格をしており、女には淡泊という特徴があるが、王英は全く逆だった。とくに女に関しては、これが梁山泊の好漢かと思えるほどだらしないところがある。王英はたとえ戦闘の最中でさえ、相手が女だと興奮してしまい、槍さばきが乱れてしまうのだ。戦場に出てくるような女はみな実力者ばかりなので、大して実力のない王英ではまともにいっても勝てないかもしれないが、そういう性格なのでなおさら勝てなかった。ただし、こういう好漢は王英だけだから、小者のわりには記憶に残る好漢である。
王英の物語
◆宋江と花栄を救出して梁山泊へ

 王英は清風山で山賊の第二の頭領をしていた。もとは荷車引きだったが強盗をして逮捕され、牢を逃げ出し、清風山に入って山賊になった。このころ清風山では燕順が第一の頭領だったので、王英が第二の頭領となった。その後、王英は清風山の近くを通りかかった鄭天寿を襲ったが、勝負がつかなかった。これを見た燕順が鄭天寿を誘い、第三の頭領にした。
 ある年の冬、清風山の近くを通りかかった男を配下の者たちが襲い、山寨へ連れ帰った。燕順、王英、鄭天寿はその男を見ると生き肝を抜いて酔いざましの吸物にしようとした。このとき、その男が「ああ、宋江もここで終わりか」とつぶやいたのを聞いて、燕順はそれが好漢の間で有名な宋江だと知ってびっくりした。宋江は白虎山の穆太公の屋敷を出て、清風鎮にいる花栄を訪ねて旅をしていたのである。三人の頭領は宋江に出会えたことを喜び、山寨に引き止めて大いにもてなした(第32回)。
 数日後、配下の者たちが、駕篭をかついだ一行が清風山の下を通っていくと頭領たちに報告した。王英はその駕篭には女が乗っているに違いないと考え、燕順や宋江が止めるのも聞かずに四五十人の手下を引き連れて出かけていった。女とその仲間の者たちを捕らえてきた王英はさっそく女を自分のものにしようとした。ところが、この女というのが清風寨(清風鎮にある軍の駐屯地)の長官・劉高の妻だと名乗ったので、宋江はこれから自分が訪ねる清風寨の副長官・花栄のことを思い、王英にその女をあきらめさせようとした。このとき宋江は、もしそんなに女が欲しいのなら、そのうちによい人を見つけて必ず結婚させてやるからと王英と約束した。王英は不満で、「これくらいのことをしたってかまわないじゃないですか」と宋江にいったが、宋江の意を汲んだ燕順が勝手に女たちを返してしまったのであきらめるしかなかった。
 数日して宋江が清風寨へ向かったあと、手下の者たちが、清風寨の長官・劉高が副長官の花栄と宋江を捕らえ、青州に護送するという情報をつかんできた。燕順、王英、鄭天寿は手下を率いて待ちかまえ、三人がかりで護衛兵の責任者黄信をおっぱらい、宋江と花栄を救出した。さらに清風寨の長官・劉高の心臓をえぐり出して殺した。
 すると、宋江と花栄を取り返すため、青州から霹靂火の秦明が五百の兵卒を率いて攻めてきた。宋江と花栄の立てた作戦のおかげで、山賊たちはこの兵たちも打ち破り、生き残った者は捕虜にした。山賊たちは秦明も生け捕りにしたが、その夜のうちに手下の者に秦明の鎧兜を身につけさせ、青州を襲わせた。このとき王英も手下を引き連れて出かけ、秦明が山賊に寝返って青州にいる家族を救出しに来たように見せかけた。このために青州に帰れなくなった秦明が宋江の説得でやむなく山賊の仲間に加わると、秦明の配下だった黄信も仲間に加わり、山賊たちは清風寨から花栄の家族を救出することができた。
 こうして清風山に集まった好漢たちは、宋江の勧めで全員で梁山泊入りすることになった(第35回)。
梁山泊入山後の活躍
◆美人の一丈青扈三娘と結婚しともに戦場に出る
政和7年 7月、江州で処刑されそうになった宋江と戴宗を救出する。王英は荷かつぎ人足に変装し、処刑場のそばで大暴れした(第40回)。
政和8年 1月ころ、祝家荘戦争が起こる。祝家荘に味方する扈家荘の女将軍・扈三娘と戦った王英は、相手があまりにいい女なので、一騎打ちの最中だというのに興奮し、槍さばきが乱れ、敵に生け捕りにされた(第48回)。戦争が梁山泊の勝利に終わって救出された王英は、かつての約束を覚えていた宋江の勧めで扈三娘と結婚した(第50回)。

冬、呼延灼率いる朝廷軍との戦い。二度目の戦いで、王英は歩兵軍に加わり一丈青と一緒に戦場に出た。戦いは梁山泊の勝利となり、二人は逃げていく呼延灼を追ったが捕まえることはできなかった(第57回)。

青州に雇われた呼延灼が白虎山の孔明を捕虜にしたことから、孔明救出軍が編成される。この戦いで梁山泊に生け捕りにされた呼延灼が梁山泊への協力を約束すると、王英を含む十人の頭領が呼延灼と一緒に青州に向かった。呼延灼が敵をだまして青州の城門を開けさせ、王英は欧鵬と一緒に城壁にかけ上り敵兵を撃退し、孔明救出に貢献した。
宣和2年 正月の北京に捕らえられた盧俊義・石秀救出作戦が実行される。王英は扈三娘とともに灯篭見物をする田舎者に変装して北京に侵入し、合図とともに遊郭で人を斬り始めた(第66回)。

3月、東平府・東昌府攻撃。王英と扈三娘は宋江麾下の軍に加わり、東平府を攻めた(第69回)。
宣和3年 夏、童貫率いる朝廷軍との戦い。梁山泊軍は九宮八卦の陣を敷き、王英は女兵の一隊に加わり、扈三娘の後ろに控えた(第78回)。
宣和4年 3月、梁山泊が朝廷に帰順。

4月ころ、遼国戦争が始まり、王英は宋軍の副将として出征した。

檀州攻略後、王英は扈三娘らとともに守備隊として檀州に残った(第84回)。宋江軍が幽州城を取った後で本隊と合流した(第87回)。

昌平県境での最終決戦。王英は扈三娘とともに敵の太陰の陣に討ち入る一隊に加わった。この戦いで王英と扈三娘は敵将・天寿公主を生け捕りにした(第89回)。

田虎討伐戦始まる。
(宣和5年) 蓋州攻略後、宋軍は兵を二隊に分け、王英は扈三娘とともに宋江麾下の軍に加わった(第93回)。

昭徳城攻略戦。宋江が敵将・喬道清の魔法に苦しめられると、王英は扈三娘、孫新らとともに兵一万を率いて援軍に出かけた(第95回)。さらに喬道清に対抗するために、王英は張清らとともに衛州にいる公孫勝を迎えに行き、無事にその任務を果たした(第95回)。

昭徳城攻略後、扈三娘は王英らと千の兵を率いて敵軍の様子を探りに出た。この途中、敵将・盛本率いる軍と出会い、盛本を撃退し、敵兵五百を討ち取った。そこに田虎軍の美人の女将軍瓊英が出現した。王英は相手が女だと思ってすぐにつきかかっていったものの、興奮して槍法が定まらず、瓊英に左腿を突き刺されて落馬した。扈三娘、孫新、顧大嫂に救出され、安道全の治療を受けた(第98回)。

王慶討伐戦始まる。

南豊州での最終決戦。王英は扈三娘らとともに前軍として敵軍を襲い、わざと逃げるようなふりをして敵軍を油断させた(第109回)。
宣和5年 方臘討伐戦始まる。

潤州攻略後、宋軍は陸路の兵を二隊に分け、王英は宋江麾下の軍に加わり、常州、蘇州へ向かった。

常州城攻略戦。王英は扈三娘とともに敵将・范疇(はんちゅう)を生け捕りにした(第112回)。

杭州城攻略戦。宋軍は、租税として糧秣を納入する船を装って杭州城を襲う。王英は扈三娘らとともに船頭とその女房に変装して城内に進入し、あちこちに火を放った(第115回)。

杭州攻略後、宋軍は兵を二隊に分け、王英は宋江麾下の軍に加わり、睦州へ向かった(第116回)。

睦州の烏竜嶺で戦死する(第117回)。
 宋軍が睦州手前の烏竜嶺を攻撃すると、敵に援軍が現れた。王英は扈三娘ともに尖兵としてこれを迎えうったが、敵将・鄭彪の魔法にびっくりし、鄭彪の槍で突き殺された。
 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

Copyright(C) 草野巧 All Right Reserved