小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
販売開始しました。 |
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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カリブの海賊・バカニーア |
バカニーアたちが大きな収穫を上げて帰還した時、彼らの巣窟となっている島や町は、完全にお祭騒ぎだった。遠征に参加しなかった仲間までが彼らを出迎え、住民全員で歓迎した。彼らは、命がけで海賊行為を行った後、手に入れた分け前をひたすら散財するのが常だったのだ。オランダの「東インド会社」の船員たちのアムステルダムでの放蕩ぶりも有名だが、それに劣らずバカニーアたちの遊びぶりも豪快なのだ。
彼らは有り金がすべてなくなるまで、酒と女と博打に熱中した。その間は決して働かず、自堕落に撤するのである。バカニーアたちは銀の杯で酒を飲み、金の皿で食事したとまでいわれている。
酒を飲んだうえでの彼らの振舞いには、目を覆うばかりのものがあった。彼らは常に短銃やナイフを携帯していたから大変だ。女や賭事をめぐるいざこざで、男たちが決闘じみたことを始めることもしばしばだったのである。
バカニーアたちには義兄弟の契りを結ぶという習慣があった。これは、互いの財産を分かち合うための約束で、もしどちらかが死んだ場合には、その財産を義兄弟が受け継ぐというものだ。ただし、死んだ者が結婚している場合には、財産は妻子が受け継ぐ決まりだった。
また、命をかけて戦う海賊同士は、いろいろな面で助け合った。バカニーアの中には放蕩が過ぎて借金に苦しみ、身売りを余儀なくされる者もいたが、そんな時には仲間が金を出し合って、その男を助けることもあった。
バカニーアたちの中には、海賊行為専門ではなく、野牛や野豚の狩猟を生業とする者もいたが、彼らもまた、儲けはすべて遊び尽くした。狩猟に出かけるバカニーアたちは、数人の仲間と共に、3、4か月間も森林の中で野牛や野豚を追って暮らした。
トルチュガ島などカリブ海域の土地には、野生の動物が多く、狩猟だけでも十分に暮らすことができたのである。森林も多く、造船用の木材を入手するのも容易だった。
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カリブの海賊・バカニーア目次 |
●第一章:カリブ海を荒らしまわるバカニーア|1.カリブ海の無法者|2.初期のバカニーアたち|3.カリブ海に散らばったバカニーア|
●第二章:バカニーアの冒険|1.スペイン船を狙え|2.バカニーア時代の初期の船長たち|3.バカニーアの掟|4.総勢400人の大海賊船団|5.バカニーアの悲惨な最期|
●第三章:バカニーアの総本山|1.トルチュガ島の時代|2.バカニーアの生活|3.海賊都市ポート・ロイヤル|
●第四章:バカニーアの船|1.バカニーアの船と17世紀の造船術|
●第五章:残虐非道のヘンリー・モーガン船長|1.ヘンリー・モーガンの名声|2.火船作戦で危機を脱出|3.ヘンリー・モーガンのパナマ攻略|
●第六章:バカニーア時代の黄昏|1.海賊の時代は終わった|2.カリブ海を逃げ出した海賊とパイレーツ| |
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イオの末裔
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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