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フランボワイヤン・ワールド
海の冒険者たち
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。


カリブの海賊・バカニーア
第三章 バカニーアの総本山

3.海賊都市ポート・ロイヤル

 1655年、クロムウェルに派遣されたイギリス艦隊が、スペインからジャマイカ島を奪取したが、これ以降、イギリス植民地となったジャマイカの首都ポート・ロイヤルはトルチュガ島を凌ぐ海賊たちの中心地となっていった。ここには、1661年頃までに500軒ほどの家々が建ち並んだといわれている。

 イギリス人たちは、「王国アフリカ会社(★9)」を設立し、ジャマイカを世界有数の奴隷市場にした。その結果、多くの商人たちがポート・ロイヤルに集まり、海賊と結託することで莫大な財産を築いていった。海賊の略奪品は正規ルートの商品よりもはるかに安かったから、商人たちは大いに儲けることができたのだ。こうした環境が海賊たちを成長させる一因となり、一攫千金を夢見る輩が続々と集まってきた。町にはバカニーアのための安ホテルや酒場、淫売窟まで用意された。

 ポート・ロイヤルの噂はカリブ海域だけでなく、ヨーロッパにも伝わった。ヨーロッパではポート・ロイヤルを「海賊のバビロン」と呼ぶほどだった。
 イギリス本国では大切な植民地が海賊の巣窟になってしまうことを恐れ、海賊を追い払うように植民地の役人にたびたび命令を下した。
 しかし、海賊の数はいっこうに減らなかった。海賊が存在することで膨大な利益を手に入れていた商人や植民者たちが、植民地の役人を最高位の廷臣に至るまで買収していたからだ。植民地の総督も、海賊のおかげでイギリスが利益を得ることをよく知っていた。ジャマイカ総督だったサー・トマス・モディフォードなどはその好例だった。彼はバカニーアと癒着関係にあり、政治的・軍事的目的のために遠慮なくバカニーアを利用したのだった。

◆脚注◆
★9 王国アフリカ会社
 1672年イギリスで設立された黒人奴隷貿易の独占企業。アフリカで捕まえた奴隷を新大陸のプランテーションに供給した。
カリブの海賊・バカニーア目次
●第一章:カリブ海を荒らしまわるバカニーア|1.カリブ海の無法者2.初期のバカニーアたち3.カリブ海に散らばったバカニーア
●第二章:バカニーアの冒険|1.スペイン船を狙え2.バカニーア時代の初期の船長たち3.バカニーアの掟4.総勢400人の大海賊船団5.バカニーアの悲惨な最期
●第三章:バカニーアの総本山|1.トルチュガ島の時代2.バカニーアの生活3.海賊都市ポート・ロイヤル
●第四章:バカニーアの船|1.バカニーアの船と17世紀の造船術
●第五章:残虐非道のヘンリー・モーガン船長|1.ヘンリー・モーガンの名声2.火船作戦で危機を脱出3.ヘンリー・モーガンのパナマ攻略
●第六章:バカニーア時代の黄昏|1.海賊の時代は終わった2.カリブ海を逃げ出した海賊とパイレーツ
海賊学

 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
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