小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
販売開始しました。 |
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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カリブの海賊・バカニーア |
第五章 残虐非道のヘンリー・モーガン船長
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3.ヘンリー・モーガンのパナマ攻略
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へンリー・モーガンの海賊行為の中で最大の破壊行為は、パナマ攻略だった。1670年12月、モーガン率いる1200名の海賊船団は、パナマ地峡(★11)のチャグレス河口にあるチャグレス砦(★12)を攻略した。そして、翌年1月にチャグレス川を逆上りパナマに向かったのだ。
チャグレス砦陥落の急報を受けていたパナマでは、スペイン兵たちが海賊を迎え撃つ準備を進めていた。400名の騎兵、24中隊計2400名の歩兵、2000頭の野牛とそれを操る60名のインディアンが、海賊が来るのを今や遅しと待ち受けていたのだ。
しかし、パナマに到着した海賊たちは、近くの丘を一気に下って前進した。すぐにスペイン兵たちが一斉射撃を始めた。同時にインディアンたちが野牛の群れを海賊に向けて暴走させたが、野牛攻撃はほとんど役にたたなかった。大砲や拳銃の音に驚いた野牛は、あらぬ方向に逃げ出してしまったからだ。
海賊たちはどんどんとパナマの町(★13)に近づいていった。大砲や銃の砲火もものともしなかった。こうして激しい戦いが3時間近くも続いた。そして、パナマの町はついに海賊の手に落ちたのである。
パナマを手に入れた海賊たちは、すぐに略奪にとりかかったが、略奪品は少なかった。パナマの住民たちは海賊到着よりも早く、めぼしい財産を持って町から逃げ出していたのだ。そのため、怒り狂ったバカニーアたちはパナマの町をことごとく破壊してしまった。家には火が放たれ、町は完全な廃虚と化してしまった。この時破壊されたパナマの町はその後ついに復活しなかった。現在のパナマは旧パナマの西に新しく作られたものである。
◆モーガンの襲撃年表◆
1655年(20歳) |
初めて船長となる。カンペチェ、ホンジュラスの略奪に成功。 |
65年 |
グラナダ略奪で有名になる。 |
66年 |
マウンスヴェルトの艦隊に副提督として参加、サン・力タリーナ島を占領するもスペイン人に奪遺される。コスタリカ沿岸部の町を略奪。 |
68年 |
700名の海賊、12隻の艦隊を率い、キューバのエル・プエルト・デル・プリンシペ襲撃。460名を率いてボルト・ベリ∃を略奪。 |
69年 |
ニュー・ベネズエラのマラカイボ、ジブラルタルを略奪。 |
70年 |
サン・力タリーナ島奪回。 |
7l年 |
チャグレス砦占領後、1200名を率いパナマを攻略。 |
75年 |
ジャマイカ島副総裁に就任。 |
88年(53歳) |
死去。 |
◆脚注◆
★11 パナマ地峡
南北アメリカ大陸がつながる最狭那
★12 チャグレス砦
パナマ地峡の守備と内陸物資の貯蔵のためにチャグレス河口に作られたスペインの要衝。
★13 パナマの町
パナマには非常に裕福な商人が多く、立派な家屋が2000軒もあったといわれている。そのほか修道院7、尼僧院1、立派な教会2、病院1などがあった。
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カリブの海賊・バカニーア目次 |
●第一章:カリブ海を荒らしまわるバカニーア|1.カリブ海の無法者|2.初期のバカニーアたち|3.カリブ海に散らばったバカニーア|
●第二章:バカニーアの冒険|1.スペイン船を狙え|2.バカニーア時代の初期の船長たち|3.バカニーアの掟|4.総勢400人の大海賊船団|5.バカニーアの悲惨な最期|
●第三章:バカニーアの総本山|1.トルチュガ島の時代|2.バカニーアの生活|3.海賊都市ポート・ロイヤル|
●第四章:バカニーアの船|1.バカニーアの船と17世紀の造船術|
●第五章:残虐非道のヘンリー・モーガン船長|1.ヘンリー・モーガンの名声|2.火船作戦で危機を脱出|3.ヘンリー・モーガンのパナマ攻略|
●第六章:バカニーア時代の黄昏|1.海賊の時代は終わった|2.カリブ海を逃げ出した海賊とパイレーツ| |
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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