●ゴクスタッド船
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①竜骨
1本のオーク材でできており、船首と船尾部分が反り返っていた。 |
②甲板
桁の上に松材の甲板があったが、これは固定されていなかった。甲板下に備品を貯蔵し、必要な時に甲板を開けて取り出すためだった。 |
③マスト
ほぼ中央部にあり船底部に設置されたオーク材の頑丈な台木に立てられた。松材のマストで太さは約30cm、高さは約13mあった。 |
④帆
四角形の横帆だった。 |
⑤船側板
板の厚さは基本的には2.54cm(1インチ)だが、吃水線にあたる10枚目とオール穴のある14枚目はそれよりも少しだけ厚かった。 |
⑥船側板(吃水線下)
吃水線下の9枚の船側板は、リベットで止めるだけでなく、さらにタールを染み込ませた毛髪や羊毛が詰められていた。 |
⑦船縁
位置によって厚さは異なるが、平均して約10cmあり、非常に頑丈だった。 |
⑧肋材と船側板の接合部(上部)
リベットや木釘で留められていた。 |
⑨肋材と船側板の接合部(吃水線下)
モミの木の根で作ったひもで結ばれ、荒海にも耐えられる柔構造になっていた。 |
⑩擢
下から14枚目の船側板に開けられた穴にさして漕ぐようになっていた。この穴は両側にそれぞれ柑個ずつあった。16対の櫂の長さはすべて5.5m前後で、松材でできていた。 |
⑪舵
古代地中海船と同様に舷側舵で右舷に据えられていた(北欧の船はどういうわけか舵が必ず右舷にあった )。しかし、舵にはヴァイキング独特の工夫があった。ブレード(平たい部分)が非常に長く、通常の状態で竜骨より約50cmも深く水中に突き出すようになっており、舵の効きは非常によかった。さらに浅瀬でも大丈夫なように、舵はその深さを変えられるようになっていた。 |
⑫船体の内部
19本の肋材と桁で支えられていた。 |