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フランボワイヤン・ワールド
海の冒険者たち
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。


ヴァイキングの来襲
第三章 ヴァイキング船、来襲す!

4.いろいろなヴァイキング船

 遠方まで遠征に出かけるためのヴァイキング船としては、ゴクスタッド船は標準的なものであり、もっと小さいものも多かった。
 しかし、遠方まで行かないもの、近海の防衛用または純粋に戦闘的でないヴァイキング船には、ゴクスタッド船よりもはるかに豪奢で巨大なものがあったようだ。

①オーセベリ船 (★8)

 1903年にオーセベリで発掘されたオーセベリ船は、もしかしたら始めから埋葬用に造られたものかもしれないが、非常に豪華であり洗練されたものだ。大きさは、全長がゴクスタッド船よりやや短いだけで、それ以外はほとんど変わらない。しかし、船首と船尾は優雅な曲線を描いて反り返り、先端部分はいずれも渦巻状になっていた。また、船首部分の竜骨及び船縁には、両側に美しい彫刻が施されているのだ。このような船は遠征のためのものではなく、実際に乗ったとして近海だけであり、埋葬とか王公貴族たちの巡回など、特別な目的に使われたと考えられる。

★8 オーセベリ船の船首部分
船首部分の竜骨と、船縁に美しい彫刻が施されている。

②オーラヴ王の「長蛇号」

 ヴァイキング船は、9世紀以降は徐々に大型のものが造られるようになった。とくに王や有力領主たちのヴァイキング船は大きかった。11世紀後半のノルウェー王オーラヴ・トリュグヴァソン王の「長蛇号」(★9)は全長48m、竜骨の平坦な部分だけで3m、34対のオールを備えていたほどだ。さらにこの船には船首部分に異様な竜の彫刻まで据えられていた。王は 1000年に60隻の艦隊で「スヴォルドの海戦」に臨んだが、そのうち14隻には30対以上のオールがあったとされている。
 また、12世紀前半に活躍したクヌート大王のヴァイキング船もゴクスタッド船のゆうに2倍、オールが32対はあったと考えられているのだ。

③荷物運搬用のクノル船

 ヴァイキングたちは、戦闘のためだけでなく、交易や移住(植民)のためにも船を使ったが、そのための専用の船を持っていた。これはいわば沿岸貿易船、遠洋運搬船だった。
 これらの船は、構造的には戦闘用のヴァイキング船と共通であったが、船の幅が広く、中央部の甲板は一段低くなっており、船倉の役割りを果たすようになっていた。荷物はここに高々と積まれた。船荷は船倉以外の甲板にも積まれたが、全体で15~20トンの貨物を運搬できたと考えられている。また、荷物運搬船はオールではなく帆走を主体とするものだった。

 ヴァイキング時代にノルウェー~アイスランド~グリーンランド航路に周航したクノル船と呼ばれる船も、このような専用の運搬船だったと考えられる。

◆脚注◆

★9 船の呼び名
ヴァイキングたちの言語感覚は現在から見れば非常に装飾過多であり、彼らはいろいろなものや人物に不思議なあだ名をつけた。その最たるものが船の呼び名であり、「竜骨鳥」「峡湾大鹿」「海の牡山羊」「海神の白鳥」「荒波の駿馬」など勝手気ままな呼び方をした。
ヴァイキングの来襲目次
●第一章:略奪者ヴァイキング//|1.ヴァイキング時代の開幕2.ヴァインキングの正体は?
●第二章:ヴァイキング、東へ西へ//|1.ヨーロッパ中に出現したヴァイキングの猛威2.数回にわたり同じ都市に来襲
●第三章:ヴァイキング船、来襲す!//|1.船はヴァイキングの誇り2.ゴクスタッド船3.ヴァイキングの航海方法4.いろいろなヴァイキング船
●第四章:ヴァイキングの戦い//|1.ヴァイキングの武器と防具2.ヴァイキングの戦闘方法3.ヴァイキングの軍事基地
●第五章:ヴァイキングの生活//|1.ヴァイキングの農場2.ヴァイキングの農場での暮らし3.交易や略奪への旅
●第六章:ヴァイキングの社会と法律//|1.スカンジナビア社会の状況2.家族のきずなと復讐劇3.ヴァイキングの集会4.決闘と追放
●第七章:エピローグ//|1.ヴァイキング時代の幕切れ2.平和喪失者と植民活動…もうひとつのヴァイキング
海賊学

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イオの末裔
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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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イオの末裔
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