小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
販売開始しました。 |
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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大航海の時代 |
第五章 船乗りたちの生活
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2.船乗りたちの日課と航海道具
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■船乗りたちの日課
大航海時代の船には、現代の船に見られる自動航行装置のようなものはついていない。だからといって、大洋の真ん中で「夜間は島陰で動かない」などということは不可能である。船乗りたちは、昼夜を問わず仕事をしなければならないことになる。
カラベル船やキャラック船では、セールの操作にも相当な人数が必要となるから、仕事の分担も正しく決めておかなければならない。乗組員の全員が寝てしまうなどということがあってはならないのだ。
そこで、大航海時代には、すでに4時間当直、4時間休息という慣例ができあがっていた。当時の船には、船団の提督以下、船長、航海長、事務長、外科医、水夫長、船大工、一般の水夫が乗り組んでいたが、これら乗組員の全員を2グループに分けて順番に航海当直を担当するのだ。提督や船長も例外ではなく、当直中に眠るなどはだれであっても許されなかった。
当直時間は「30分砂時計」で計ったから、だれかが必ず砂時計を見張っている必要があった。30分経過するごとに、船に取りつけられている「シップス・ベル」が鳴らされた。シップス・ベルは、当直時間の最初の30分が経過すると1回、次の30分が経過すると2回というふうに鳴らされ、当直交替時には8回鳴らされるようになっていた。
船の速度や航走距離を計算するのは航海長の責任だった。船の航走距離は当直時間ごと、つまり4時間ごとに算出された。したがって航海長は、その当直時間中、船の速度、風力、風向、進路などに対する注意を怠ってはならなかった。夜間は、当直以外は眠っていたから、火を使うこと、大きな声を出すことはできなかった。見張り番が起きているかどうかの確認も、小さな声で行われたという。
船乗りの生活は、しかし、そんなに忙しいわけではなかった。航海当直と関係のない日々の日課は毎朝の甲板掃除と夕べの祈りくらいのものだった。学がありさえすれば本を読む時間はいくらでもあったし、全体的にのんびりしたものだった。
■航海に使われた道具
陸地の見えない大洋を越えて目的の場所に到達するためには、現在の自分の位置、つまり緯度と経度を正確に知る必要がある。緯度に関しては、「羅針盤」「アストロラーベ」「クロス・スタフ」などによって、ある程度正確に知ることができた。しかし、経度に関しては、推測航法によっておおよその値を知ることしかできなかった。「ハンド・ログ」と「砂時計」で船の速度をはかり、走行時間をかけて全体の走行距離をはかるというのがその方法だった。
●船上の生活と仕事
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①クロス・スタフを使う人、②アストロラーベを使う人、③ハンド・ログを使う人、④船大工、⑤舵をとる人、⑥調理する人、⑦休息をとる人、⑧砂時計で時間をはかる人、⑨ビルジポンプで船底の水をくみ出す人、⑩大砲をみがく人、⑪読書する人 |
①クロス・スタフ
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アストロラーベや、コードラントは非常に重く、揺れる船上で正確な値を求めるのは大変だった。そこで14世紀になってから考えられたのがクロス・スタフだ。クロス・スタフには、可動式の横棒が数本ついている。一端に目の位置を合わせたら、下端が水平線に、上端が太陽に重なるように横棒を移動するのだ。その時の横棒の位置が太陽の高度を示すのである。 |
②アストロラーベ
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アストロラーベは緯度をはかる道具だ。観測者は、アストロラーベをぶら下げるようにして持ち、正午の太陽の高度をはかる。その値に日付ごとの補正を行い、緯度を決めるのである。円が4分割されており、半径の一辺を正午の太陽に向けて高度をはかるものをコードラントという。 |
③ハンド・ログ
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ハンド・ログは船の速度を計る道具だ。綱の先には木製の肩板がついており、船から海へ投げ込んだ時、扇板が移動しないように、鉛の重石がついている。綱には特定の長さでノット・マーク(結び目)がついており、砂時計で時間をはかりながら船の移動距離をはかれるようになっているのだ。船の速度をノットというのもここからきている。 |
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大航海の時代目次 |
●第一章:豊かなるインド//|1.世界で最も盛んな貿易圏|2.イスラム商人の時代|3.ヨーロッパ世界と東洋|
●第二章:航海者たちの迷信//|1.怪物からプレステ・ジョアンの国まで|2.ヨーロッパ人の世界地図|
●第三章:大洋を越えた航海者たち//|1.イタリア商人の影響|2.航海者エンリケ王子|3.ポルトガル王の派遣した航海|4.西に向かったスペイン|
●第四章:カラベル船とキャラック船//|1.大航海時代を可能にしたカラベル船|2.キャラック船とサンタ・マリア号|3.大航海時代初期の武器|
●第五章:船乗りたちの生活//|1.古い船乗りと新しい船乗り|2.船乗りたちの日課|3.最低レベルの生活条件|
●第六章:スペインの繁栄//|1.ポルトガルの衰退|2.スペインの繁栄|
●第七章:レパントの海戦//|1.オスマン・トルコ|2.キリスト教神聖同盟の結成|3.最後のガレー船による戦い| |
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イオの末裔
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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イオの末裔
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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