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フランボワイヤン・ワールド
海の冒険者たち
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。


大航海の時代
第七章 レパントの海戦

3.最後のガレー船による戦い

 9月16日、同盟軍艦隊は、シチリア島のメッシナを出港し、ギリシアのレパントを目指した。
 当時、オスマン・トルコはバルカン半島にまで領土を広げ、ギリシアを押さえていた。8月にヴェネチア植民地のキプロス島を完全に占領したオスマン帝国の海軍は、いまやギリシアのレパントの港に集結し、同盟軍艦隊を迎え撃とうとしていたのである。
 同盟軍艦隊は、メッシナ出港後、イタリア半島のつま先から靴底をなめるように進み、かかとの部分からオトラント海峡を横断すると、ヴェネチアの城砦の築かれているコルフ島の港に入った。途中、暴風雨に襲われたため、コルフ入港時には9月26日になっていた。
 9月30日、同盟軍艦隊はコルフ島を出港し、ケファリニア島に向かった。この時も、途中で天候が悪化し艦隊の進行を妨げたが、10月6日にはどうにかパトラス湾入口のレパント沖合に到着した。同盟軍艦隊の動きを察知したオスマン帝国海軍も艦隊を組んでレパント沖に急いでいた。
 こうして、それほど離れていないレパント沖合海上で同盟軍艦隊とオスマン帝国軍艦隊は、10月6日の夜を明かしたのだった。


 10月7日の夜明けと同時に、ついにレパントの海戦が始まった。といっても、午前中はほとんど戦闘の準備に費やされた。どちらも半月型の陣形を敷く艦隊同士が徐々に接近し、しばらくにらみ合いを続けた。

 実際の戦闘が開始されたのは昼頃だった。オスマン海軍の旗艦が戦闘開始を知らせる砲弾を発射すると、それに応えるように同盟軍側の旗艦も戦闘開始の砲弾を発射した。
 同盟軍のガレオン船の最初の砲撃で、早くも敵艦隊の数隻が沈み始めた。オスマン海軍は巨大なガレオン船と正面から戦うのを避け、その横を通り抜けて、同盟軍のガレー船隊を攻撃し始めた。
 あちこちで、ガレー船同士の櫂が絡み合い、船が接触すると両軍の兵士たちがどんどん敵船に乗り移って、激しい白兵戦が行われた。同盟軍の左翼とオスマン軍の右翼の間で、このような戦いは一段と激しかった。この戦いで、バルバリゴもシロッコも戦死した。
 反対の翼では、同盟軍の陣形が乱れ、中央船隊が危機的な状況に陥っていた。同盟軍の右翼船隊が一斉に右方向へ展開したため、中央船隊との間が広く開いてしまい、そこへ敵左翼船隊が攻め込んできたのだ。同盟軍右翼の一部は慌てて敵左翼船隊の前に引き返したが、多勢に無勢でほとんどの兵士が虐殺されてしまった。

 しかし、しばらくすると後衛に控えていたサンタ・クルスの船隊が空隙を埋めるように敵左翼船隊の前に立ちはだかった。このおかげで、中央船隊の被害は最小限に食い止められた。
 こうして、いつ終わるともない激しい肉弾戦が続けられたが、時間を経るにつれ、同盟軍側の勝利はあきらかとなっていった。いたるところでオスマン軍のガレー船が燃え上がり、海の底へと沈んでいった。そして、夕刻、ついに同盟軍側に勝利ののろしが上げられたのである。

 オスマン軍の敗北は惨胆たるものだった。110隻のガレー船が捕獲され、残りはことごとく海に沈んでしまった。戦死者の数は2万5000名、捕虜になった者が5000名に達したのである。オスマン軍に使われていた1万5000名の奴隷も解放されたのだった。

 このようにレパントの海戦はあきらかにキリスト教徒側の勝利だったが、この戦いのみで地中海におけるイスラム勢力が完全に撃退されたわけではなかった。
 オスマン軍の被害は確かに甚大なものだったが、決定的な打撃を与えることはできなかったからだ。そのため、オスマン軍はやがて再建され、相変わらず東地中海で活躍し続けたのだった。
 しかし、レパントの海戦に勝利したヨーロッパは、まさにお祭騒ぎで、スペイン国王フェリペ2世の名声はいやましに高まった。フェリペ2世自身もこの戦いで自信を深め、スペインの艦隊を自ら無敵艦隊と豪語するようになったのである。
大航海の時代目次
●第一章:豊かなるインド//|1.世界で最も盛んな貿易圏2.イスラム商人の時代3.ヨーロッパ世界と東洋
●第二章:航海者たちの迷信//|1.怪物からプレステ・ジョアンの国まで2.ヨーロッパ人の世界地図
●第三章:大洋を越えた航海者たち//|1.イタリア商人の影響2.航海者エンリケ王子3.ポルトガル王の派遣した航海4.西に向かったスペイン
●第四章:カラベル船とキャラック船//|1.大航海時代を可能にしたカラベル船2.キャラック船とサンタ・マリア号3.大航海時代初期の武器
●第五章:船乗りたちの生活//|1.古い船乗りと新しい船乗り2.船乗りたちの日課3.最低レベルの生活条件
●第六章:スペインの繁栄//|1.ポルトガルの衰退2.スペインの繁栄
●第七章:レパントの海戦//|1.オスマン・トルコ2.キリスト教神聖同盟の結成3.最後のガレー船による戦い
大航海時代

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 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
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