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フランボワイヤン・ワールド
海の冒険者たち
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イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
大英帝国を築いた海賊たち
第一章 海賊が作った大英帝国の基礎

3.エリザベス期のイギリス人の野心と現実

■エリザベス期のイギリス人の野心

 フランシス・ドレークのような人物を生みだす背景にあったのは、イギリス人の富と名誉を求める野心だった。ドレークの世界周航自体がロンドン商人や女王の也資によって可能となったものであり、その動機は、なんといっても莫大な利益を手に入れることだった。金を得ることは名誉を得ることと同じだった。名誉ははっきりいって金で買えるものだった。
 チューダーおよびスチュアート王朝期には、概して位階も安売りされていたらしい。

 これに対して、エリザベス女王は臣下への報酬として位階や財産を与えることに非常に慎重だった。45年に渡る在任期間中に女王は18人の貴族しか新設しなかった。ナイトの新設にも彼女は消極的だったという。
 しかし、この時代の王たちはこのような報酬を与えるのが好きだった。ヘンリー7世は即位後30年間に20人以上の貴族を新設したし、ジェームズ1世に至っては、その数は60人を越えていたという。

 こうした風潮は、多数の成り上がり者を生み、当然のように多くの者たちが成り上がるチャンスを伺っていた。チューダー王朝期を通じて台頭してきたジェントリーという階層も一種の成り上がり者だった。
 ジェントリーはナイト、エスクワイア、ジェントルマンの3者から構成されるが、これらの階層はいわば「田舎の土地所有者」、日本でいえば名主だった。
 ジェントリーは、あくまでも庶民に属しており、その意味では貴族よりも下位の階級だったが、支配階層の中に深く食い込んで、貴族と並ぶ力を持ち始めていた。貴族ほど広大な土地を持っていなかったのがジェントリーの強みで、土地の維持費がそれほどかからず、その分の金を商売などに向けることができた。簡単にいえば「商売をする地主」がジェントリーだった。反対に商売人が土地を持ってもジェントリーになることができた。だから、チューダー王朝期には、だれもが家の格式を上げてジェントリーになることを望んだし、やろうと思えばだれにでもできたのである。

 このような時代だから、金儲けはとても大切で、お金はほとんど神様のように崇拝されていた。多少金のある者たちはその金でオックスフォード(★5)やケンブリッジ(★6)といった大学に通い、医者や法曹家などの専門職を目指した。それが金になる職業だったからである。エリザベス女王のブレーンたちは、そのほとんどがこれらの大学の卒業生たちだった。

■国中に乞食があふれる現実

 エリザベス期のイギリスは、夢と現実のギャップが極めて大きな時代だった。多くの人々が巨大な野心を持っていたが、その反面、現実には乞食があふれ貧困が渦巻いていたのである。

 1558年、25歳のエリザベス1世がイギリス女王の座に即位した時、イギリスはすでに慢性的で深刻な不況の波にあえいでいた。
 ヘンリー8世、エドワード6世、メアリー女王と3世代に渡った戦争や通貨の改悪といった悪政の結果、イギリスの背骨ともいえる羊毛産業は大きな打撃を受け、大陸最後の橋頭保カレー市も失われていた。また、国の抱える負債も莫大な額に上っていた。エリザベス女王は即位と同時にこれらの重荷を背負わなければならなかったのだ。

 これに加えてエリザベス期のイギリスでは、人口の増加率が大きく、土地問題や物価高を招いていた。そのため、たとえ支配層の一部が繁栄していたとしても、多くの庶民はその日の食べ物にも窮するほどの生活苦だった。

 フランシス・ドレークによって海外進出の可能性が開かれたことは、このような現実から考えても非常に大きな意味があったのである。

◆脚注◆

★5 オックスフォード大学
 1168年、ヘンリー7世によってイギリスのオックスフォード市に設立された大学。紳士の養成を目的とし、宗教改革や文芸復興に大きな役割を果たした。1249年創設ともいわれている。

★6 ケンブリッジ大学
 1228年に設立されたオックスフォードと並ぶ名門大学。オックスフォード市で学者と市民の間に紛争が起こり、多数の学者がケンブリッジに移住したのに始まるといわれている。
大英帝国を築いた海賊たち目次
●第一章:海賊が作った大英帝国の基礎|1. 60万ポンドをもたらした大遠征2.サー・フランシス・ドレークの誕生3.エリザベス期のイギリス人の野心と現実
●第二章:ドレークを育てたイギリスの大航海時代|1.イギリス人による北西・北東航路の探求2.最も危険な南西航路
●第三章:ジョン・ホーキンズと悪名高い奴隷貿易|1.ドレークを育てた港町プリマスとジョン・ホーキンズ2.サン・フアン・デ・ウルアの事件
●第四章:ドレークの時代と世界周航|1.復讐のための聖なる略奪2.不屈の執念で成し遂げた財宝略奪3.フランシス・ドレークの世界周航計画4.ドレーク海峡の発見5.カカフェゴ号とドレーク流の略奪6.ドレーク湾の銘板と最大の危機
●第五章:ガレオン船の時代|1.キャラック船からガレオン船へ2.ガレオン船とイギリス艦隊とゴールデン・ハインド号
●第六章:無敵艦隊を打ち破る|1.ドレークの先制攻撃2.無敵艦隊とイギリス艦隊3.ドレークの個人行動4.カレー沖の火船作戦5.無敵艦隊の敗走とイギリスの勝利
●第七章:フランシス・ドレークの最期|1.プリマス市長そして最後の遠征
●第八章:英国の政界制覇への道|1.オランダの台頭と二大海洋国家の激突
海賊学

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 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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