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フランボワイヤン・ワールド
幻想都市計画論
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

第2章 目的別幻想都市計画論 
 軍事都市、宗教都市、商業都市というように、都市はいろいろな目的を持って作られている。その目的ごとに、都市の形態や内部の要素は異なっている。都市の中で繰り広げられる事件や物語も、都市の目的によって異なるといってよい。ファンタジーの内容にあった都市を作りあげるためには、目的ごとに、都市の姿がどのようなものになるか知っておくことが大切だ。基本を押さえてしまえば、そこから後は、どんなに空想を押し広げてもよい。 
■軍事都市 
 ファンタジーの世界なら「軍事都市」という言葉も、何の疑問もなく、ごく自然に受け入れることができるだろう。中でも、ヒロイック・ファンタジーなどでは最も登場させやすい都市といえるかもしれない。
 そこには、主人公たちにとって危険な人々が群れをなして住む。野心家の指令官、柄が悪い兵隊、もめごとばかり起こす傭兵、鼻もちならないエリート親衛隊。お望みとあれば、お気に入りの主人公を街に足を踏み入れてから5分とたたないうちにトラブルに巻き込むこともできる。
 くせがあるのは軍人ばかりではない。街の住人たちも、十分に柄が悪いか、びくびくして暮らしているか、ほかの都市では見られない個性的な面を持っているに違いない。また都市を取り巻く防壁 (市壁)などは格好の闘いの舞台ともなるだろう。
 しかし、ちょっと考えてみる必要がある。そもそも「軍事都市」とは何かということを…。

1 理想の軍事都市をもとめて


サンプル軍事都市ギゼル 

■軍事都市とは何か?

 まず理解しておかなければならないことは、軍事都市は軍事上の目的から作られた都市だということだ。そして、軍事都市は「軍事基地」ではないということだ。
 軍事基地もまた軍事上の目的から作られる。この 2つの違いは住む人々の違いである。もしそこに多くの軍人とわずかの職人だけが存在するならそこは「基地」でしかない。
 軍事都市とは軍人と釣り合うだけの一般人が住んでいて、都市としての生活があるもののことをいう (もしも一般人が軍人よりはるかに多ければそれは「軍隊が駐屯している都市」でしかない)。軍事都市の条件として、最低限次のことを押える必要があるのだ。

(1) 軍事的な目的に応じた施設を持つ。
(2) 軍隊だけでなく市民が生活する十分な施設を持つ。

■軍事都市は存在し得るか?

 作り手の多くは軍事都市をストーリーに登場させる以上、純粋な軍事都市を作りたいと考えるだろう。
 しかし、ちょっと考えればわかることだが、純粋な軍事都市が実際にあったとしたら、そこは人間にとっては、ものすごく住みにくい場所なのである。というのは、人間が集まって生活する都市というのは、本質的に軍隊のように規則正しいものではないからだ。これは、街路 1つとってもあきらかである。
 敵を都市内部に入れないつもりなら、速やかに軍隊を市壁へ移動できるようにしておくことが必要である。それによって敵の奇襲にも対応でき、また敵の攻撃で破られそうな箇所に予備軍を速やかに回すこともできる。そのためには都市の街路はまっすぐに延びており、幅広く、障害物がなにも存在しないというのが理想だろう。広場にも、何も存在しないほうが機能的である。
 しかし、都市に生活する市民にとってはそうはいかない。広場や街路は市民にとっては公共生活の場所なのである。
 そして、公共の場所としての広場や街路では、多数の人が通行し、集まり、市場が開催されている。人が歩いたり、立ち止まったり、考え込んだり、右に曲がったり、左に曲がったり、中にはしゃがみ込んでいる浮浪者だっているかもしれない。
 これは、軍事にとっては、はなはだ困ったことである。これでは、軍隊の移動さえ十分には行えないからだ。

 では、どうすればいいか? この問題を解決するのは、どうしようもなく難しいことなのだ。
 この課題に、史実のなかで挑戦した例がある。


 パルマノーヴァの略図

 この図は16世紀にヴェネチア共和国が実際に作りあげた、パルマノーヴァの軍事都市だ。
 軍隊だけでなく2万人の市民も一緒に住め、なおかつ防御もよいという、軍事都市の理想を求めたものだった。
 市民生活を考えた工夫もされている。図では道が6本、広場を中心にして放射状になっているが、防備だけを考えるなら守備兵が稜堡(市壁の上から敵を攻撃するための建築物)の間を迅速に移動できるようすべての道を稜堡に向けたいところだ。
 しかし実際には、6本のうち3本が市門へと向かっている。市民生活では広場同様、市門へ続く街路が最も賑わう場所の 1つだったからだ。

 しかし、この街には5000人の住民しか集まらなかった。しかも罪人に移住と引き換えに恩赦を約束しても、である。
 まず、立地場所がよくなかった。そこは軍事的には要衝たったのだろうが、本来なら都市が自然発生しそうもない国境付近の辺鄙な場所だったのである。それに戦争となれば必ず襲われる場所でもある。喜んで住む市民はいない。

 このように、ある意味では「軍事都市」というような言葉自体が、現実的には実現不可能な矛盾をはらんでいるといっていいだろう。
 「軍事都市」などという表題を掲げておきながら、こんなことをいうのは非常に気が引けることである。
 しかし、幸いに私たちが作る軍事都市は、私たちの頭の中にある世界に建設されるものだ。多少の不都合は世界設定によって解消することができる。
 たとえば立地場所なら、次のようにありそうな背景を用意することができる。

……戦争が始まり、ある商業都市の軍事的重要性が高まってきた。その都市は街道が集まる位置にあり、交易においても軍隊の派遣においても重要な位置にある。そこで政府は商業都市を取り囲むようにした円形の軍事要塞の建設に着手した。都市も自治と貿易保護を条件に計画に協力することになった……。

 もう少し、ありそうもない例も考えてみよう。

……山に囲まれ、地味貧しい土地があった。しかしそこに住む人間たちは辛い農作業によって耐えることに慣れ、屈強な体力を身に付けていた。やがて多くのものたちが土地を離れ、傭兵として各国で働くようになっていく。彼らが仕送りしてくる金額は農作業で得られるよりもはるかに多い。土地のものたちはこれに驚き、傭兵の供給地として生きることに決めた。彼らは作物の自給をやめ、強い戦士を作り出すことに精を出した。やがて、この土地以外のあぶれ者も集まるようになり、軍事力を売る都市が形作られていった。今では国家さえ恐れる一大軍事都市が形作られている……。

 サンプル都市ギゼルでは次のような意味付けがされている。

……ある国は長い間、人工の増加と穀物不足に悩んでいた。そこで王と大臣たちは植民による打開を図ることにした。本国より遠く離れた地に入植が始まったが、そこには先住の現地人がいる。彼らが明らかな侵略行為を黙って見ているはずがない。そこで十分な軍隊をともに送り、防備を優先した軍事都市を建設することにした。この都市は、最初は簡単な軍事基地のようなものだったが、十年の年月をかけて立派な軍事都市へと発展した……。

 このようにすれば、実際には建設するのが困難な軍事都市でも可能になる。つまりは市民が軍隊とともに住むことを我慢できる理由があればよいのであり、あるいは必要だと考える理由があればよいのである。
 もちろん、世界設定で都市の矛盾を補うということは軍事都市に限ったことではない。どんな都市でも純粋さを求めようとするなら必要になるに違いない。
その手がかりとなるのは、現実世界では純粋さを追求することが、とても困難だということを理解することだ。このことをしっかりと押さえておかないと、たとえファンタジーであっても、リアルな軍事都市を作ることはできないのだ。

■普通の都市もまた軍事都市である

 あたり前の普通の都市であっても、軍事都市だと考えることができる。都市である以上は、ある程度は軍事的な側面 (防備)を持っているものだ。海賊や盗賊、あるいは異民族の襲撃などから身を守るために、都市には必ず自分を防御するための施設があるからだ。
 すなわち、都市を作る場合には、それがどのような都市であっても、防御する方法を考えなければいけない。都市は、どんなに古い時代の簡単なものでも、自分を守るためのなんらかの防御機能を持っているものなのだ。


ネルトリンゲン 

 この図は、中世の都市における軍事要素を見てもらうために用意したものだ。ホーフェンシュタウヘン王朝断絶以降の神聖ローマ帝国に築かれた、ネルトリンゲンである。
 人口は 1万に満たないドイツの中都市だったが、大空位時代以降、各種の防御施設 (市壁、塔、門、堀など)を整備し、帝国都市を目指した。兵器庫などはもとからあるものが利用された。
 立地場所が平地だったため、市壁の形は防御しやすい円形が採用された。市壁の内側には、当然のようにポモエリウムも走っている。
 この時代の神聖ローマ帝国は、帝国とは名ばかりで、内部は、皇帝領、教皇領、ドイツ騎士団領などに分裂しているというのが実情だった。それだけに、多くの帝国都市は、帝国に属してはいるものの極めて自治的性格が強く、自分の都市は自分で守るという強い姿勢を持っていた。

 これから考えていく内容は、普通の都市でも、宗教都市でも応用可能な要素ばかりだ。表題を「都市に共通する軍事的側面」としてもよいくらいだ。理想の軍事都市は、それらの要素を組み合わせて皆さんの頭のなかで作り出してほしい。

(本文中のイラストは深田雅人作)
幻想都市計画論目次
第1章 都市のリアリティー


1 リアルとは?
2 現実の都市を見る
3 何から始めるか

第2章 目的別幻想都市計画論


■軍事都市

1 理想の軍事都市をもとめて
2 軍事都市の施設と機能
3 脅威の存在が都市に与える影響
4 立地場所を考える
5 防壁のいろいろ

■宗教都市

1 宗教都市とは何か?
2 中心から都市を作る
3 宗教都市の分析
4 宗教都市の中身
5 宗教都市らしさのために

■商業都市

1 なぜ商業都市なのか?
2 商業都市の立地条件と形態
3 商業都市の構造と要素

■行政都市

1 行政都市の特徴
2 王宮都市の形態
3 王宮都市の構造と要素
4 王宮のない中心都市

■鉱山都市

1 鉱山都市の特徴
2 鉱山都市の形態
3 鉱山都市の構造と要素

■大学都市

1 大学都市の特徴
2 大学都市の形態
3 大学都市の構造と要素
4 魔法学院都市

■植民都市

1 植民都市の特徴
2 植民都市の形態
3 植民都市の構造と要素

第3章 条件別幻想都市計画論


0 概要
1 「立地場所」から作る
2 「世界背景」から作る
3 「気候条件」から作る
4 「存在意義」から作る
5 「規模」から作る
6 「都市の中身」から作る

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小説『イオの末裔』〔Kindle版〕の販売に合わせて、同タイトルのブログ「イオの末裔」を始めました。よろしくお願いします。
 

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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