ようこそ。ここは草野巧のホームページです。
フランボワイヤン・ワールド
海の冒険者たち
フランボワイヤン・ワールド・トップ海の冒険者たち目次
 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。


アルゴー探検隊の冒険
第二章 英雄イアソンと伝説の王国イオルコス

3.伝説の王国イオルコス(その2)

■暗黒時代から都市国家時代へ


 ミケーネ時代終焉後、ギリシアには約400年間も続くことになる暗黒時代が訪れた。
  その名が示す通り、この時代についてわかっていることは極めて少ない。しかし、次の時代のギリシアの隆盛が、この暗黒時代に準備されたことは確かだった。

 この時代はギリシア人にとって移動と闘争の時代だった。
 小アジアにおけるヒッタイト(★17)の滅亡によって、ギリシア世界にもたらされた鉄器は鋤などに利用され、農業の生産性を向上させた。これによって農民の自給自足が可能になり、中小土地所有者としてある程度の自立が可能になった。農民たちは、ミケーネ時代のように王の隷属民であることをやめたのである。
 こうした中で、大土地所有などによって富を築いた貴族たちが登場し始めた。
 貴族たちは旧態依然たる王たちと激しく対立した。また、貴族同士でも激しく対立した。なかにはそれまで住んでいた土地を捨てて新天地を目指す者もあった。彼らはギリシア本土を捨てると、エーゲ海を越えて小アジア沿岸部などに進出し、そこに自分の理想とする国を築いたのである。
 このように、暗黒時代を通して部族を中心にした多数の共同体があちこちに形成されたと考えられている。
 こうして誕生した共同体が、やがて都市国家へと成長したのである。
 都市国家のことを「ポリス」と呼ぶが、この言葉は使われた時代によっていろいろな意味を持っていた。ポリスは、もともと町、村という程度の意味だった。
 暗黒時代を通じて各地に誕生した小さな共同体は、中心に城砦を持っていた。これは、外敵が攻めてきた時の最後の砦として造られたもので、通常は小高い丘の上に造られた。そこでこの城砦のことを「アクロポリス(高い町)」と呼んだ。
 やがてアクロポリスの周りに都市が形成され、その周りに城壁が構築された。この段階になると、城壁に囲まれた都市の全体がポリスと呼ばれるようになった。
 このような都市を唯一の中心として国家が形成されたため、これを都市国家「ポリス」と呼ぶようになったのである。

◆脚注◆

★17 ヒッタイト
前21世紀頃から小アジアに侵入し、前17世紀頃に統一王権を成立させた王国。インド・ヨーロッパ語系の民族で、鉄器を使用し始めたことで知られる。前13世紀初頭には小アジアからエジプトに至る大帝国を現出したが、前1200年頃に起こった「海の民」による東地中海一帯の混乱の中で滅亡した。
アルゴー探検隊の冒険目次
海の冒険者たちトップページへ
●第一章:世界最古の海洋冒険伝説「アルゴー探検隊」//|1.ギリシア神話のアルゴー伝説2.アルゴー探検隊はいつ遠征したか?
●第二章:英雄イアソンと伝説の王国イオルコス//|1.イオルコス王家の正統・英雄イアソン2.伝説の王国イオルコス(その1)3.伝説の王国イオルコス(その2)4.伝説の王国イオルコス(その3)
●第三章:アルゴー号の乗組員//|1.ギリシア中から集まった50人の英雄たち2.神と英雄3.犠牲の儀式と信託
●第四章:アルゴー号//|1.アルゴー号の建造2.ミノアの船3.古代船の建造方法4.古代船の艤装
●第五章:アルゴー探検隊の冒険航海//|1.アルゴー号の出帆2.女だけのレムノス島3.キュジコスの巨人4.ヘラクレスとポリュペモスの脱落5.拳闘家ポリュデウケスの活躍6.ピネウス王と怪鳥ハルピュイア7.ボスポラス海峡のシュンプレガデス8.黒海沿岸をどこまでも東へ9.アレス島とステュンパロス湖の鳥
●第六章:古代の大航海者たち//|1.古代の大航海の記録2.古代人の航海方法
●第七章:アイエテス王との闘争//|1.アイエテス王の館アイア2.王女メディアの恋と2つの試練3.金羊毛皮の獲得4.古代ギリシアの軍隊と武器
●第八章:アルゴー探検隊の帰還//|1.コルキス人からの逃走2.アルゴー号の最後の冒険
海賊学
 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

Copyright(C) 草野巧 All Right Reserved