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フランボワイヤン・ワールド
海の冒険者たち
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
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イオの末裔
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アルゴー探検隊の冒険
第三章 アルゴー号の乗組員

1.ギリシア中から集まった50人の英雄たち

 イアソンが目指す金羊毛皮は、黒海東岸カウカソスの地にあった。そこは、いうなれば地の果てだ。なまはんかな探検隊を組織したのでは、金羊毛皮どころか目的地に到達することさえ危ぶまれる。そこで、イアソンはギリシアの精鋭ともいえる英雄たちを集めることにした。
 テッサリアの英雄アウタリデスが布告師としてギリシア中を走り回り、英雄たちに呼びかけた。この結果、50人もの英雄たちがイオルコスに集合したと伝えられている。
 次にあげるのはその中でもとくに有名な英雄たちである。

①ヘルメスの子アウタリデス
 アルゴー探検隊の布告師。ヘルメスとミュルミドンの娘エウボレミアの子。アルゴー探検隊を招集するために、彼が諸国の英雄たちに呼びかける。

②舵手ティピュス
 ハグニアースの子でボイオティア人。女神アテナ(★23)から航海術を習った練達の舵手で、アルゴー号の舵取りになる。物語中、リュコス王のところで病死。

③アポロン(★24)の息子の予言者イドモン
 アポロンの息子。有名な予言者で、公認予言者としてアルゴー号に乗り込む。冒険の途中、リュコス王の支配するマリアンデュノイ人の国で猪に突かれて死ぬことになるが、このことはすでに出発前の予言でわかっていた。彼は死を覚悟して冒険に参加したのだ。イドモンは「知っている人」という意味。

④アポロンに教えを受けたモプソス
 アポロンとマントーの子。イドモン同様、予言者としてアルゴー号に乗船する。トロイア遠征時のギリシア軍の予言者カルカスと予言の能力を競いあったことがある。モプソスの勝利により、カルカスが死ななければならなかった。カルカスには「自分よりも賢い予言者に出合った時に死ぬだろう」という予言があったからだ。

⑤オイアグロスの子オルペウス
 トラキア生まれのオルペウスは、ホメロス以前の最大の詩人といわれるが、なんといっても天才的音楽家として有名だ。
 アポロンから授けられたとも自ら発明したともいわれる竪琴から奏でられる音楽は、人間だけでなく、神々、野獣、山川草木まで魅了した。
 その音楽によって彼は数々の危機から救われている。アルゴー探検隊の冒険でも、セイレーンたちの魔法の歌が英雄たちを惑わしそうになった時、彼もまた音楽によって対抗し、英雄たちを救った。

⑥ボレアース(北風)の子ゼーテウスとカーライス
 北風神ボレアースが、アテナイ王エレクテウスの娘オレイテュイアをさらい、2人の間に生まれたのがゼーテウスとカーライスの兄弟である。2人とも巽を持ち、自由に空を飛ぶことができる。ポレアースの子であることからボレアダイと呼ばれた。冒険中、彼らはピーネウス王を悩ましていたハルピュイアイを追い払うという活躍をする。

⑦ゼウスの子カストールとポリュデウケース
 ゼウスの息子たち。カストールは戦争の術にすぐれており、ヘラクレスの少年時代に武器の使い方を教えたといわれている。ポリュデウケースは拳闘の技にすぐれており、2人とも雄々しいことからディオスクーロイ(ゼウスの子)と呼ばれた。

⑧アパレウスの子イーダースとリュンケウス
 メッセネを支配していたアパレウス王の息子たち。ディオスクーロイ同様、剛胆な兄弟とされている。リュンケウスは万物を透視する視力を持ち、冒険では水先案内人として活躍している。リビア砂漠では、前日にその場所を訪れたヘラクレスがはるか彼方を歩いていくのを目撃したりする。土の中まで見通すことができた。弟のイーダースは、人間の中で最も強い男で、大胆不敵な勇気を持っていた。次のような話が伝えられている。アイトーリア王エウエーノスの娘マルペッサにアポロンが愛を求めると、イーダースはポセイドンから授けられた有翼の馬車で彼女を奪い去った。このため、イーダースはアポロンと争うことになった。2人の争いはゼウスの仲介によって、マルペッサが自らイーダースを夫に選ぶことで決着したが、争いの最中にイーダースは恐れることなくアポロンに対して弓を引いたというのだ。

⑨アイゲウスの子テセウス
 テッサリアの英雄。アテナイの王アイゲウスとトロイゼンの王ピッテウスの娘アイトラの子。
 彼はクレタのミノタウロス退治でも有名だ。クレタのミノス王は我が子がアッテイカで殺されたことを怨み、9年に一度、少年少女それぞれ7人を怪物ミノタウロスの犠牲として差し出すことをアテナイ人に強制していた。テセウスは、その3回目の時、少年少女に混じってクレタに乗り込み、ラビリントス(迷宮)の奥に住むミノタウロスを退治するのである。ラビリントスは一度入り込むと決して脱出できないという迷路の館である。しかし、ミノス王の娘アリアドネがテセウスに恋心を抱き、糸玉を与えたので、彼はその糸玉の端を迷宮の入口に結びつけ、それによってミノタウロス退治後に迷わず脱出できたと伝えられている。

⑯エラトスの子ポリュペーモスとカイネウス
 テッサリア地方ラリサの王エラトスの子。テッサリアの山岳地方に住んでいたラピテース族の英雄。カイネウスは、もとはカイニスという女だったが、ポセイドンと交わった時に自ら望んで不死身の男になったといわれる。同じラピテース族でテセウスの親友でもあるペイリトオスの結婚式で、ケンタウロス族とラピテース族が争った時にはこの兄弟も果敢に戦い、数多くのケンタウロスを殺し、テッサリアから追い出した。

⑪ゼウスの子ヘラクレスと待童ヒュラス
 ヘラクレスはドーリス人の英雄であると同時にギリシア神話中最大の英雄である。死後はオリンボスの山へ運ばれ神々の1人に加えられた。ヘラクレスをめぐる物語は数多くあるが、なかでも有名なのは「12の功業」である。これはヘラの陰謀でミュケナイの王となったエウリュステウスが、臣下でありながら名声の高いヘラクレスを憎んで12の無理難題を与え、ヘラクレスが次々とそれを解決していくというものだ。
 アルゴリス地方のネメアの森に住む不死身の獅子退治。レルネーの沼に住み、9つの頭で土地や家畜を荒らすヒュドラ退治。黄金の枝角と青銅の足を持つ牝鹿ケリュニテイスの生け捕り。エリュマントスの猪の生け捕り。甲胃も貫く矢のような翼を持つステユンパリデス湖の怪鳥退治。アマゾン(女人族)の女王ヒッポリュテが持っているアレスの帯の獲得。3つの胴体、3つの頭、6本の腕と足を持つ巨人ゲリュオンが飼っている美しい牛の獲得。地獄の番犬ケルベロスの獲得。
 こうした難題が次々と解決されていった。アルゴー号の冒険に参加したのは、この12の功業の途中だと考えられている。ヘラクレスが愛していた待童のヒュラスは、ヘラクレスがかつてドリュオプス人の王テイオダマースを討伐した時に、その子供を父の家から連れてきて養育し、自分の待童にしたといわれている。アルゴー号の冒険中、ヒュラスは小アジアのミシュアで彼の美しきに魅了された水のニンフたちによって泉の中に引き入れられてしまう。


◆脚注◆

★23 女神アテナ
ゼウスの正妻ヘラに匹敵するほどギリシア神界で有力な女神。国家の守護神だが、各種の技術、音楽、戦いの神としても尊敬されていた。

★24 アポロン
太陽神であり、医術、弓術、予言などの守護神。
アルゴー探検隊の冒険目次
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●第一章:世界最古の海洋冒険伝説「アルゴー探検隊」//|1.ギリシア神話のアルゴー伝説2.アルゴー探検隊はいつ遠征したか?
●第二章:英雄イアソンと伝説の王国イオルコス//|1.イオルコス王家の正統・英雄イアソン2.伝説の王国イオルコス(その1)3.伝説の王国イオルコス(その2)4.伝説の王国イオルコス(その3)
●第三章:アルゴー号の乗組員//|1.ギリシア中から集まった50人の英雄たち2.神と英雄3.犠牲の儀式と信託
●第四章:アルゴー号//|1.アルゴー号の建造2.ミノアの船3.古代船の建造方法4.古代船の艤装
●第五章:アルゴー探検隊の冒険航海//|1.アルゴー号の出帆2.女だけのレムノス島3.キュジコスの巨人4.ヘラクレスとポリュペモスの脱落5.拳闘家ポリュデウケスの活躍6.ピネウス王と怪鳥ハルピュイア7.ボスポラス海峡のシュンプレガデス8.黒海沿岸をどこまでも東へ9.アレス島とステュンパロス湖の鳥
●第六章:古代の大航海者たち//|1.古代の大航海の記録2.古代人の航海方法
●第七章:アイエテス王との闘争//|1.アイエテス王の館アイア2.王女メディアの恋と2つの試練3.金羊毛皮の獲得4.古代ギリシアの軍隊と武器
●第八章:アルゴー探検隊の帰還//|1.コルキス人からの逃走2.アルゴー号の最後の冒険
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 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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