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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。


アルゴー探検隊の冒険
第七章 アイエテス王との闘争

2.王女メディアの恋と2つの試練

 イアソンは、試練を受けることを約束したが、成功する自信はなかった。仲間のところに戻ってからも、イアソンはどうすればいいか悩み続けた。

 すると、夜になってからアイエテス王の娘メディアがイアソンを訪ねて来た。メディアは、イアソンを一目見た時から恋心を抱いていたので、父を裏切るのを覚悟でイアソンに加勢しようと考えていた。彼女には不思議な力があり、魔法を使うことができたのだ。メディアの助言にしたがえば2つの試練に打ち勝つことも可能だった。

 メディアはイアソンを呼び出すと次のようにいった。
「ここに魔法の香油があります。明日の朝になったら、あなたは河の水で身を清め、その後で体中にこの香油を塗ってください。槍と楯と兜にも塗ってください。この香油を塗っておけば、全身は力に満ち、火によっても武器によっても傷つくことはないからです。あなたが竜の歯を畑にまくとそこから恐ろしい巨人が生えてきますが、その時には近くにある大きな石を巨人たちの真ん中に投げ込んでください。そして、巨人たちが争って石を奪い合っている隙に、後ろから巨人たちをなぎ倒してください。私のいう通りにすれば 2つの試練に打ち勝つことも簡単ですから」
 こういうとメディアは涙を流してイアソンとの別れを惜しみ、アイエテスの王宮へと帰っていった。

 朝になるとイアソンは、メディアにいわれた通り体中に魔法の香油を塗りつけてから、試練を果たすためにアイエテス王宮を訪ねた。
 戦いの場となる野原には、大勢のコルキス人たちが見物に集まっていた。イアソンはその中に案内された。威風堂々としたイアソンが野原に立つと、すぐにも牛小屋の門が開かれ、働猛な 2頭の牛が口から火を吐きながらあらわれた。しかし、イアソンは炎をものともせずに 2頭の牛を力ずくで組み伏した。牛たちは、あまりの力の差に驚いたのか突然従順になった。そこでイアソンは用意されていたクビキを取りつけると、牛の力で野原を耕した。その仕事に午前中いっぱいが費やされた。

 午後になると、イアソンは王に渡されていた竜の歯をまいた。すると、間もなく畑一面に巨人たちが出現した。イアソンはメディアにいわれた通り、近くにあった大きな石を畑の真ん中に投げ込んだ。すると巨人たちは石に群がり仲間内で争い始めた。イアソンは、彼らのほとんどが自滅したのを確認してから襲いかかり、あっという間に残った巨人たちを切り倒したのだった。
「さあ、約束通りに金羊毛皮を渡してくれ !」
 イアソンは 2つの試練を成就すると王の前に進んでこういった。しかし、はじめから金羊毛皮を渡す気などなかったアイエテス王は時間を引き延ばすためにいった。
「今日はもう遅い。その話は明日にしようではないか」
アルゴー探検隊の冒険目次
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●第一章:世界最古の海洋冒険伝説「アルゴー探検隊」//|1.ギリシア神話のアルゴー伝説2.アルゴー探検隊はいつ遠征したか?
●第二章:英雄イアソンと伝説の王国イオルコス//|1.イオルコス王家の正統・英雄イアソン2.伝説の王国イオルコス(その1)3.伝説の王国イオルコス(その2)4.伝説の王国イオルコス(その3)
●第三章:アルゴー号の乗組員//|1.ギリシア中から集まった50人の英雄たち2.神と英雄3.犠牲の儀式と信託
●第四章:アルゴー号//|1.アルゴー号の建造2.ミノアの船3.古代船の建造方法4.古代船の艤装
●第五章:アルゴー探検隊の冒険航海//|1.アルゴー号の出帆2.女だけのレムノス島3.キュジコスの巨人4.ヘラクレスとポリュペモスの脱落5.拳闘家ポリュデウケスの活躍6.ピネウス王と怪鳥ハルピュイア7.ボスポラス海峡のシュンプレガデス8.黒海沿岸をどこまでも東へ9.アレス島とステュンパロス湖の鳥
●第六章:古代の大航海者たち//|1.古代の大航海の記録2.古代人の航海方法
●第七章:アイエテス王との闘争//|1.アイエテス王の館アイア2.王女メディアの恋と2つの試練3.金羊毛皮の獲得4.古代ギリシアの軍隊と武器
●第八章:アルゴー探検隊の帰還//|1.コルキス人からの逃走2.アルゴー号の最後の冒険
海賊学

 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
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