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イオの末裔
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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
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アルゴー探検隊の冒険
第二章 英雄イアソンと伝説の王国イオルコス

4.伝説の王国イオルコス(その3)

■都市国家


 初期の都市国家は、支配者である「貴族」、共同体の成員である「農民」、人格を否定された 「奴隷」によって構成されていた。奴隷の存在は生産性が向上したことで初めて可能となったが、都市国家では農民が農業だけに専念できないという事情も奴隷制の導入を推進した。都市国家は、数世紀に渡る絶えざる闘争の結果生み出されたもので、共同体の成員は農民であると同時に兵士でなければならなかったのである。このような都市国家の代表がアテネである。
 これに対して、周辺部族を徹底的に隷属させることで成立した都市国家もあった。このような都市国家の代表がスパルタである。スパルタは、ミケーネ崩壊期に北方から移動してきたドリス人が先住民を抑圧し、支配することで成立した。
 スパルタ人は生産労働を行わず、被支配民の生産に寄生していた。スパルタ国家は徹底的に支配者の国家であって、スパルタ人は軍事に専念した。

 都市国家においては「市民」という言葉には非常に重い意味があった。市民は、ただそれだけで外人(他地域から移り住んだギリシア人)や奴隷たちに対する支配者であり、いわば特権階級だった。外人や奴隷には土地や家屋などの不動産所有権がなかったし、法を犯した場合の罰金なども階級によって異なっていた。市民は非常に排他的な集団であって、非市民が市民になることは極めて難しかった。

 市民には大きく分けて「貴族(アテネのエウパトリダイ)」、「商工業者・自由労働者(アテネのデミウルゴイ)」、「農民(アテネのゲオモロイ)」の3つの階級があった。このうち都市に集住したのは、多くは貴族と商工業者・自由労働者たちだった。貴族たちは、所有する奴隷たちの労働に支えられ、都市において裕福な生活を送った。商工業者たちは都市に店を持ち、医師や教師たちも都市において開業した。しかし、貴族、商工業者・自由労働者は市民の内の小数に過ぎなかった。市民の大多数の者は、小さいながらも自分の土地を所有する農民だった。これらの農民たちは、大部分が田園地帯の村落に住んでいた。

・アテネの都市構造

 都市国家アテネの中心市であるアテネの町は、アッテイカ半島の付け根、アッテイカ平野のほぼ中央に位置している。アッテイカ平野は、西から順にエレガレオス山、パルナス山、ペンテリコン山、イミトス山に囲まれ、南だけが海に向かって開かれている。
 伝説によれば、ミケーネ時代の前13世紀頃に英雄テセウスがアッテイカ諸国を統一し、最初の王国を築いた。この王国が暗黒時代を通じて王権を制限し、前8世紀頃に貴族政となることで都市国家として成立したのである。このようにミケーネ時代から暗黒時代以降まで連続して存続した国は、ギリシアではアテネただ1つだった。

 都市国家時代のアテネは、アッテイカのほぼ全域に支配を及ぼしたが、この支配領域は都市国家としては例外的に広かった。これほど広い領域を支配したのは、アテネを除けばスパルタだけで、通常の都市国家はその1/3以下の支配領域しか持っていなかった。しかし、このように広い領域を支配したアテネでさえ、最も遠いところまで徒歩で2日以内という狭さだった。
 アテネの町は非常に長い歴史を持っているので、町の様子を時代ごとに再現するのは難しい。しかし、都市国家時代を通じて町の中心がアクロポリスとアゴラであったことはまちがいがない。

 アテネのアクロポリスは、標高150m、周辺の土地より80mも高くそびえる岩山の上に築かれている。これは王国成立期に築かれた城砦を起源としたもので、現在でもミケーネ時代のペラスゴスの城壁の一部が残っている。

●アテネのアクロポリス(前5世紀頃)
●アテネとスパルタの国土(前5世紀頃)
●アッティカ地方(前5世紀中頃)
●アテネ(前6世紀頃)

 しかし、都市国家初期の時代にアクロポリスに建っていたと考えられる建造物は、ペルシア戦役の時に敵兵によってことごとく破壊されてしまった。ペンテロス産の大理石で造られた有名なパルテノン、ニケ、エレクテイオンの神殿は、ぺリクレスの黄金時代に建造されたものである。
 これらの神殿はドリス様式とイオニア様式が部分的に折衷されているが、大きく分ければパルテノンはドリス様式、ニケとエレクテイオンはイオニア様式の神殿として建造されたものである。

 アゴラはアクロポリス西方のアレオパゴス岩山北麓にあった。アゴラというのは、」公共の広場」だが、単なる広場以上の機能を持っていた。
 アクロポリスが町の象徴だとすれば、アゴラは活動の中心だった。都市国家の中心市でアゴラのない町はなかった。ギリシア人たちの公共活動は主に野外で行われたが、この活動の中心がアゴラだった。
 ホメロスやヘシオドスがアゴラという言葉を「衆議」とか「民会」とかいう意味で使っていることからもわかるように、市民たちはアゴラに集まって政治的な話し合いを行った。
 宗教や商業などの活動もアゴラで行われた。日常の食品、奴隷などがアゴラで売買された。本屋や銀行もあった。
 アゴラをぶらつくことは男の仕事であって、それは「アゴライゼン」と呼ばれた。
 ペロボネソス戦争期のアテネの哲人ソクラテスも、アゴラをぶらついては市民たちと議論していたといわれる。もともと城砦として造られたアクロポリスが、徐々に神を祭る場所に変化するにしたがい、都市国家の中心としてのアゴラの重要性は大きくなった。ほとんどすべての道がアゴラから発しているのを見ても、それがアッテイカ全体の中心だったことが想像できる。

 もともとは広大な平地にすぎなかったアゴラは、前7世紀末頃から徐々に整備されたらしい。アゴラ周辺に500座席のブレウテリオン(評議会議事壁)、プリュタネイス(評議員)の供儀や食事の場だったトロス(円形堂)、取引・会合などに利用されたゼウスのストアなどが造られていった。
●アテネのアゴラ付近(前5世紀中頃)

・都市国家の生活

 古代ギリシアの市民は、ほぼ全員が自分の家を持っていた。借家人はほとんどいなかった。家は小さく質素で、当初は古い時代のメガロン様式を脱していなかったと考えられている。家には中庭があって、その周りに小部屋があった。外壁は漆喰だった。二階建ての家もあった。
●ヘレニズム期の家
ヘレニズム末期のポンペイ遺跡の家は外壁がレンガであり、漆喰で固められていた。中庭の周りに列柱廊があるのが特徴だった。多くの場合、家は昔通り質素なものだったが、金さえあれば大理石やいろいろな装飾を用いた豪華な家も可能だった。

 都市国家市民の大多数は郊外に小さな土地と家を持ち、農業と牧畜に従事し、ほぼ自給自足の生活が営まれていた。彼らは2、3人の奴隷を持つことを理想とし、実際にそれを持っていたが、彼ら自身も額に汗して働いていた。前8世紀頃の農民詩人へシオドスは、とにかく「労働に労働を重ねる」ことを農民である弟に勧めている。
 主要な農業生産物は麦だった。このほか、ぶどうやオリーブも栽培された。家畜として大事にされたものは羊、山羊、牛、馬だった。へシオドスによれば農民たちの1年はだいたい下の表のようなものだった。

1月 牛の皮を剥ぐ。子山羊の皮で防寒具を作る。
3月 せんていぶどうの葬定をする。
4月 必要ならば春の航海に出る。
5月 鎌を研ぐ。麦の刈り取り。
6月 夏の農閑期。この時期にはぶどう酒、山羊の乳、牛と小山羊の肉がうまい。
7月 麦を脱穀する。
8月 納屋などを造る。
9月 ぶどうの刈り取り。ぶどう酒のしこみ。航海に出る最後のチャンス。
10月 農具の材料となる木を伐採する。農具を作る。
11月 耕作と種まき。船を引き揚げる。

 1年の内にはもちろん暇な時もあるが、このような時でもヘシオドスは他人の家で雑談などして時間をつぶさずに、家にいて道具の手入れなどをしろと詩っている。

 こうした生活を送る農民たちは決して豊かではなかった。へシオドスによれば、労働を怠ける者たちはすぐに貧困になり、その日の食べ物さえ隣人に求めなければならなくなるとされている。また、農民の所有地はかぎられていたので、子供が複数いた場合、分割相続するなどは不可能だった。こうしたことから人口が増えるにしたがい、海外に植民市を建設しなければならない事情が生まれたのである。


◆コラム◆ギリシア人の外人観


 ギリシア人たちは、たとえ別な国家に属していても、自分たちが同じ民族に属するという意識を持っていた。ギリシア人たちは、自分たちのことを「ヘレネス(ギリシア人)」という共通の言葉で呼び、異民族と区別していた。異民族たちは「バルバロイ」と呼ばれた。バルバロイとは「異なる言葉を話す人々」という意味だが、同時に「野蛮人」をも意味していた。野蛮人というのは、あきらかに悪意ある見方だが、ギリシア人が異民族を悪人と考えるようになったのは、前500年くらいからだと考えられている。


◆脚注◆

★18 ペルシア戦役
前5世紀初頭のギリシアとペルシアの戦争。前6世紀末のダリウス1世の時代に空前の大帝国に成長したペルシアは、同時にイオニアのギリシア人諸都市を圧迫し始めた。これに対してイオニアのギリシア人は反乱を起こし、アテネがこれを支援したため、ペルシアア軍はついにエーゲ海を渡ってギリシア本土への攻撃を開始した。前490年のマラトンの戦い、前480年のサラミスの海戦などが主要な戦闘。

★19 パルテノン、ニケ、エレクテイオン神殿
パルテノン神殿はアテネの主神アテナを祭った神殿。ニケ神殿は勝利の女神ニケを祭った神殿。ニケは女神アテナに従属する神々の中の1人。エレクテイオン神殿は 伝説中のアテネ王エレクテウスを祭った神殿。

★20 ドリス様式
男性的で荘重なギリシア美術の様式。その特長が最も顕著にあらわれているのが建築物の列柱で、柱礎なしに床面に直接建っており、皿型の柱頭を持っている。また、下から1/3ほどの部分がゆるくふくらんでいる。

★21 イオニア様式
女性的で優美なギリシア美術の様式。建築物の列柱では床面と柱本体の間に柱脚、さらに渦巻型の柱頭を持つ。ドリス様式よりも細身なのが特長。

★22 ソクラテス
前469~前399年。ギリシアの哲学者。「ソクラテスよりも賢きものなし」というデルフォイの神託を確かめるためアテネの多くの賢人と対談することにより、人間最高の知恵は無知の自覚であることを知った。しかし、ペロポネソス戦争後の混乱期に人々の反感を買い、訴えられて毒杯の刑に服した。
アルゴー探検隊の冒険目次
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●第一章:世界最古の海洋冒険伝説「アルゴー探検隊」//|1.ギリシア神話のアルゴー伝説2.アルゴー探検隊はいつ遠征したか?
●第二章:英雄イアソンと伝説の王国イオルコス//|1.イオルコス王家の正統・英雄イアソン2.伝説の王国イオルコス(その1)3.伝説の王国イオルコス(その2)4.伝説の王国イオルコス(その3)
●第三章:アルゴー号の乗組員//|1.ギリシア中から集まった50人の英雄たち2.神と英雄3.犠牲の儀式と信託
●第四章:アルゴー号//|1.アルゴー号の建造2.ミノアの船3.古代船の建造方法4.古代船の艤装
●第五章:アルゴー探検隊の冒険航海//|1.アルゴー号の出帆2.女だけのレムノス島3.キュジコスの巨人4.ヘラクレスとポリュペモスの脱落5.拳闘家ポリュデウケスの活躍6.ピネウス王と怪鳥ハルピュイア7.ボスポラス海峡のシュンプレガデス8.黒海沿岸をどこまでも東へ9.アレス島とステュンパロス湖の鳥
●第六章:古代の大航海者たち//|1.古代の大航海の記録2.古代人の航海方法
●第七章:アイエテス王との闘争//|1.アイエテス王の館アイア2.王女メディアの恋と2つの試練3.金羊毛皮の獲得4.古代ギリシアの軍隊と武器
●第八章:アルゴー探検隊の帰還//|1.コルキス人からの逃走2.アルゴー号の最後の冒険
海賊学
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