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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
アルゴー探検隊の冒険
第五章 アルゴー探検隊の冒険航海

6.ピネウス王と怪鳥ハルピュイア

 マルマラ海最後の寄港地は、ボスポラス海峡の入口をはさんでベブリュクス人の土地と向かいあう、トラキアのテユニア人の土地だった。ヴィザンチン(イスタンブール)のあたりだ。

 テュニア人の土地には予言者ピネウスが住んでいた。ピネウスはアルゴー探検隊に参加しているゼーテウスとカーライスの妹エリクトの夫だった。

 しかし、アルゴー探検隊が寄港した時、ピネウスは大きな不幸に苦しめられていた。
 ピネウスはアポロンの神から予言の能力を授かり、いっさいのことを予言できたが、その能力であまりにも多くのことを予言してしまったためにゼウスの怒りを買った。そのため、食事をしようとするたびに上空から怪鳥ハルピュイアが舞い降りてきて、用意された食物をすべて奪い取り、残り物の上にはすべて糞をまき散らし汚してしまうのだ。

 しかし、こんなピネウスにも1つの希望があった。ボレアースの息子のゼーテウスとカーライスが訪ねて来た時には、このような苦しみから救われるという神託があったからだ。ピネウスは痩せ衰えた身体をひきずるようにして英雄たちに救いを求めた。
 アルゴー探検隊に加わっていたゼーテウスとカーライスは、老王ピネウスの苦情を聞くとすぐに彼のための食事を用意し、ハルピュイアを誘き寄せた。そして、ハルピュイアがいつものように老王の食事を台無しにして飛び去るのを見ると、翼を持ったゼーテウスとカーライスはすぐに剣を抜いてその後を追いかけた。 2人の追跡はペロポネソスを越え、イオニア海のとある島の上空まで続いた。そこで、2人はハルピュイアを捕まえ、もう二度とピネウスを苦しめないという約束を取り交わしてから、再び老王の土地に戻った。
 それ以来、イオニア海に浮かぶその島をストロバデス (回転)島と呼ぶようになったのである。
アルゴー探検隊の冒険目次
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●第一章:世界最古の海洋冒険伝説「アルゴー探検隊」//|1.ギリシア神話のアルゴー伝説2.アルゴー探検隊はいつ遠征したか?
●第二章:英雄イアソンと伝説の王国イオルコス//|1.イオルコス王家の正統・英雄イアソン2.伝説の王国イオルコス(その1)3.伝説の王国イオルコス(その2)4.伝説の王国イオルコス(その3)
●第三章:アルゴー号の乗組員//|1.ギリシア中から集まった50人の英雄たち2.神と英雄3.犠牲の儀式と信託
●第四章:アルゴー号//|1.アルゴー号の建造2.ミノアの船3.古代船の建造方法4.古代船の艤装
●第五章:アルゴー探検隊の冒険航海//|1.アルゴー号の出帆2.女だけのレムノス島3.キュジコスの巨人4.ヘラクレスとポリュペモスの脱落5.拳闘家ポリュデウケスの活躍6.ピネウス王と怪鳥ハルピュイア7.ボスポラス海峡のシュンプレガデス8.黒海沿岸をどこまでも東へ9.アレス島とステュンパロス湖の鳥
●第六章:古代の大航海者たち//|1.古代の大航海の記録2.古代人の航海方法
●第七章:アイエテス王との闘争//|1.アイエテス王の館アイア2.王女メディアの恋と2つの試練3.金羊毛皮の獲得4.古代ギリシアの軍隊と武器
●第八章:アルゴー探検隊の帰還//|1.コルキス人からの逃走2.アルゴー号の最後の冒険
海賊学

 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
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