小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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| 民数記 |
| 異民族との戦い（３） |
| バラク |
| Balak｜「破壊する者」｜ヘブライ語 |
■物陰から呪う王
死海北岸のモアブ平野に住んでいたモアブ人のいささか臆病すぎた王。
イスラエル人の大群がヨルダン川東岸地域で大きな戦果を上げたとき、バラクはその光景を目撃すると、もうそれだけで戦う気力を失ってしまった。
彼はいつイスラエル人が攻めてくるかと思うと気が気でなく、知り合いのミディアン人の長老たちに「イスラエル人たちは我々の周りをすべてなめ尽くそうとしている」といって嘆いてばかりいた。
そのうちにバラクはある方法を思いついてはたと膝を叩いた。それは魔術を使ってイスラエルの人々に呪いをかけて撃退しようというものだった。
そのころ、ユーフラテス川流域のペトルという町に、バラムというものすごい呪術師が住んでいた。その呪いは強烈で、彼が呪いをかけてくれさえすれば、イスラエルの大群を撃ち破ることができるだろうとバラクは思った。
バラクはすぐにもモアブの高官たちを呪術師のところに派遣すると大きな報酬で彼を招いた。
しかし、呪術師は神の言葉を聞いてイスラエルを祝福したので、バラクはイスラエル打倒を諦めるしかなかったのである。 |
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