ようこそ。ここは草野巧のホームページです。
フランボワイヤン・ワールド
世界の終わりの話
フランボワイヤン・ワールド・トップ世界の終わりの話目次
 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。



第二部 神話・終末文書に描かれた終末
第三章 異教の終末文書
異教の終末文書概説

 終末論は、どれも基本的には宇宙の終末を語るという共通点を持っているが、その内容は宗教や地域などによってさまざまである。それをひとくくりに、円観的なものと直線的なものに分類するのは困難で、どうしてもそこからはみ出してしまうものがある。そんなわけで、これまでに紹介した終末論だけが、終末論のすべてでないのは当然である。世界にはこの他にも数々の終末論が存在していたのである。
 中央アメリカの先住民族だったマヤ・アステカの人々は、複雑で精巧な暦法を持っており、宇宙の初めから終末までの時間を正確に計算していたといわれている。彼らにとっては暦法そのものに重大な意味があり、神話的事件さえ、暦法との関係で起こると考えられていた。
 古代ペルシアのゾロアスター教には、ユダヤ教・キリスト教の終末論と非常に類似した終末論が存在していた。彼らにとっては、時間を直線的なものと考えられていたし、終末時にはメシヤが到来すると考えられたのである。しかも、この終末論はユダヤ教・キリスト教の世界に黙示文学が流行するよりも、はるかに古い時代に存在していた。このことから、ゾロアスター教の終末論がユダヤ教・キリスト教の終末論の起源にあるのではないかともいわれている。
 また、グノーシス主義は、キリスト教の異端思想ともいわれるものだが、どちらかといえば、時間よりも空間を重要視する終末論を持っていたことで知られている。彼らは宇宙や肉体は霊を閉じ込める牢獄であり、自らの霊を解放するためにも、宇宙の終末が望まれたのである。
 このように、これまでに紹介できなかった終末論を、この章でまとめて取り上げることにしたい。 
世界の終わりの話目次
第1部 世紀末と終末論
世紀末と終末論の基礎知識
歴史観と終末論の種類
世界の紀年法と暦法

第2部 神話・終末文書に描かれた終末
第1章 円環的な歴史の中の終末
概説
洪水神話
北欧神話の終末(ラグナレク)
ヒンズー教の終末(永劫回帰)

第2章 直線的歴史と終末
概説/ユダヤ・キリスト教の終末文書
ダニエル書の描く終末
ヨハネの黙示録の描く終末
死海文書が描く終末
エチオピア語エノク書に描かれた終末
シリア語バルク書が描く終末
シビュラの託宣が描く終末
エズラ記(ラテン語)に描かれた終末
マラキ書が描く終末
コーランに描かれた終末

第3章 異教の終末文書
概説
ゾロアスター教の終末
仏教と末法思想の終末
マヤ・アステカ神話の終末
グノーシス主義が描く終末
パウロの黙示録に描かれた終末

第4章 千年王国思想
概説
『神の国』の千年王国
フィオーレのヨアキムが語る千年王国
カンパネッラの語る『太陽の都』

第三部 19世紀の世紀末と終末観

近代にも生きている終末思想
進化の果てに訪れる絶望的世界―H.G.ウエルズ『タイム・マシン』―1895
世紀末の人工ユートピアを求めて―J.K.ユイスマンス『さかしま』―1884
あとがき―未来が終末を迎えた 

 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

Copyright(C) 草野巧 All Right Reserved