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フランボワイヤン・ワールド
世界の終わりの話
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

第二部 神話・終末文書に描かれた終末
第四章 千年王国思想
千年王国思想概説

 ユダヤ教・キリスト教の終末論の中には、この世の終わりになるとメシアが来臨し、地上において千年王国を樹立するという記述がしばしば登場する。この千年王国は、メシアの来臨によって地上の悪が滅ぼされたときから、本当の意味で世界が終末を迎えるときまでの千年間だけ存在する、一時的な王国である。最終的に世界が終末を迎えた後に、神の王国が誕生するわけだから、千年王国はその前段階にあるものであり、重要度においても神の国に劣るものといっていい。
 しかし、あくまでも地上において実現されると考えられた千年王国は、社会の底辺で苦しんでいた民衆にとって、神の国以上に魅力的なものだったようだ。このため、黙示文学が流行していた時代から、神の国以上に千年王国を重要視し、それを革命や変革の目標とする思想が誕生していた。このような思想が、千年王国思想と呼ばれるものである。
 こうして誕生した千年王国思想は、黙示文学の時代以降、ヨーロッパの民衆の間で根強い力を持ち続けることになった。古代から中世を通じて、千年王国を実現しようとする集団が、ヨーロッパ各地に誕生し、狂信的な活動を行ったのである。
 この思想は、黙示論的終末論と同じく、明日にも終末が来ると主張する革命運動だったので、支配的な階級に嫌われるのは当然だった。5世紀頃には、キリスト教会は巨大な勢力となり、明らかに支配者側に位置するようになっていたので、千年王国思想は教会の教理として完全に否定された。しかし、それにも関わらず、千年王国を樹立しようという革命の意志は、民衆の間から消えることはなかった。そして、それは近代にまで大きな影響を与えたのである。16世紀に起きたピューリタン革命や18世紀のアメリカ独立革命、さらには19世紀に誕生したマルクス主義の革命理論までが、千年王国思想の影響下にあるといわれている。
 ここでは、このように大きな影響力を持った千年王国思想の中から代表的といえるものを紹介したい。 
世界の終わりの話目次
第1部 世紀末と終末論
世紀末と終末論の基礎知識
歴史観と終末論の種類
世界の紀年法と暦法

第2部 神話・終末文書に描かれた終末
第1章 円環的な歴史の中の終末
概説
洪水神話
北欧神話の終末(ラグナレク)
ヒンズー教の終末(永劫回帰)

第2章 直線的歴史と終末
概説/ユダヤ・キリスト教の終末文書
ダニエル書の描く終末
ヨハネの黙示録の描く終末
死海文書が描く終末
エチオピア語エノク書に描かれた終末
シリア語バルク書が描く終末
シビュラの託宣が描く終末
エズラ記(ラテン語)に描かれた終末
マラキ書が描く終末
コーランに描かれた終末

第3章 異教の終末文書
概説
ゾロアスター教の終末
仏教と末法思想の終末
マヤ・アステカ神話の終末
グノーシス主義が描く終末
パウロの黙示録に描かれた終末

第4章 千年王国思想
概説
『神の国』の千年王国
フィオーレのヨアキムが語る千年王国
カンパネッラの語る『太陽の都』

第三部 19世紀の世紀末と終末観

近代にも生きている終末思想
進化の果てに訪れる絶望的世界―H.G.ウエルズ『タイム・マシン』―1895
世紀末の人工ユートピアを求めて―J.K.ユイスマンス『さかしま』―1884
あとがき―未来が終末を迎えた 

 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

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《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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