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フランボワイヤン・ワールド
世界の終わりの話
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 小説
イオの末裔
〔Kindle版〕

販売開始しました。
《内容》
 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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第二部 神話・終末文書に描かれた終末
第三章 異教の終末文書
マヤ・アステカ神話の終末

■マヤ・アステカ神話の基礎知識

 古代アステカおよびマヤ文明(メソアメリカ文明と総称される)は、中央アメリカのメキシコ南部・東部からホンジュラスにまでおよぶ地域に発達した文明である。これらの文明は後300年~900年頃(古典期といわれる)に最盛期に達したといわれているが、当時から互いに交流があり、神話や宗教的な観念に多くの共通した部分がある。
 終末に関わるテーマとしてとくに興味深いものに、太陽暦、太陰暦、金星暦を組み合わせた複雑な暦法がある。この暦法は、複雑に計算された周期によって世界が破滅と再生を繰り返すことを語っているが、その周期の中に、世界は紀元前3114年に始まり、西暦2012年に終わるとしているものがあるからである。どのような形で、世界が終末を迎えるかということに関しては、暦法自体からははっきりしないが、多くの神話によって語られている。メソアメリカの神話の中には、暦法と結びついて、宇宙の歴史や未来を予言するものが多いのである。
 残念なことに、古代アステカ・マヤなどのメソアメリカ文明は、現在では生きた形ではほとんど残されていない。1492年にコロンブスがアメリカ大陸を発見し、16世紀初頭にスペイン人がメソアメリカ一帯に乗り込んだことで、絵文書や彫刻などの文化遺産のほとんどが破壊されてしまった。さらに、その地の人々はスペイン人による殺戮や、新しくもたらされた疫病などで、ほとんどが死んでしまい、生きた観念は滅んでしまったのである。したがって、これらのメソアメリカ文明については、破壊を免れた少数の資料やスペイン人の手で残された神話を含む各種の記録だけが手がかりとなっている状態である。
 しかし、これらの文明に関する専門家の研究は進んでおり、暦法の仕組みなどもある程度はわかっている。
 ここではこうした成果の中から、スペイン人に滅ぼされる以前のものとされている、終末に関わる暦法と神話を紹介したい。

■破滅と再生を繰り返す世界

 メソアメリカの人々にとっては、暦はたんに時間を区切る道具ではなかった。暦の日付にはそれぞれ特別な意味があり、それは現実と結びついたものだった。月、太陽、金星などと結びついた暦は必ず循環することになるが、この循環の中で、神話的な事件が必ず繰り返されると考えられたのである。
 例えば、アステカでは52年という周期は特別な意味を持っていた。52年周期が一巡すると、暗闇を司るツィツィミトルと呼ばれる魔神たちが世界を征服すると考えられたからだ。このため、このときが来ると夜を徹して儀式を行い、火を燃やし続けた。火が燃え続ければ、魔神は訪れないとされたからである。
 マヤでは365日ある1年の終わりの時期が不吉なときと考えられた。彼らの神話では、この期間は世界の滅亡と再生を意味したからである。
 マヤの預言書『チラム・バラムの書』には、93600日(約256年)を周期として、争乱・騒擾・破滅の期間が訪れるという思想がある。この神話によれば、過去におけるアステカ族の大事件は必ずこの期間に起こったし、スペイン人による征服もこの期間にもたらされたのである。この書は、スペイン人によって絵文書や書物がことごとく破壊された直後の時代に、マヤの神官たちが過去の神話を再現するために書いたといわれている。したがって、この神話に書かれたスペイン人の到来を、完全な預言とはいえないかもしれない。しかし、約256年周期で破滅が訪れるという古くからの信仰を背景としていた彼らは、その時期に運命的な大事件があることを完全に予期していたといわれている。スペイン人の到来が完全に預言された事件として預言書に書き込まれたのはこのような背景があったからなのである。
 このように、古代メソアメリカの人々にとっては、ある種の周期性が重大な意味を持っていたのである。

■終末の時期を計算する暦

 このような周期性の根拠となるのが暦だった。
 暦の中でも、最も基本的なものは260日暦だった。これは、20の神の名(注1) と13の数字の組み合わせで1日ごとに呼び名を付けたもので、同じ組み合わせが登場するのに260日かかるものである。各月は20日でなりたち、1日ごとに異なる神の名で呼ばれた。13というのは神話的な数字で、天空は13層からなるという信仰から来ていた。そこで、これら2つの組み合わせで、日々は1・カン、2・チクチャン、3・キミのように呼ばれたのである。
 日常的な生活のためには、1年365日の暦が使われた。これは、1月20×18カ月(=360日)を1年とし、これに名前のない5日を加えたものである。ちなみに、メソアメリカの人々の暦は恐ろしく正確で、マヤ人は地球が太陽を一周するのは365.2420日と考えたが、これはグレゴリオ暦の365.0425日よりも実際の1年に近い数値である。
 これら2つの暦が周期性の根拠だった。これら2つの暦は歯車のようにかみ合って回転し、1年はその元旦に当たる日の名で呼ばれることになったが、同じ日の名が登場するのに52年が必要だった。このために、52年が重要な周期として恐れられたのである。
 さらに、長期計算法や短期計算法と呼ばれる日の数え方もあった。
 短期計算法は『チラム・バラムの書』にも利用されているもので、93600日を1周期とするものだが、これは次のような計算に基づいていた。
  1トゥン(年)×20=360×20=7200日(1カトゥン)
  1カトゥン×13=7200×13=93600日
 このように、基本となる20と13の計算から約256年という周期が得られたのである。
 長期計算法も似たようなもので、次のような計算に基づいている。
  1カトゥン×20=7200×20=144000日(1バクトゥン)
  1バクトゥン×13=144000×13=1872000日
 ここで計算された1872000日をマヤの1年(365.2420日)で割ると約5125年となるが、この数字が一般に世界の終末を計算するのに用いられているものである。この数字から世界の終末を計算するには、世界の始まりがわからなければならないが、マヤ神話における世界の始まりは紀元前3114年 (注2)であることがはっきりしている。そこで、これら2つの数字から西暦2012年が世界の終末だと計算されているのである。(注3)

(注1)マヤでは20人の神の名として、カン、チクチャン、キミ、マニク、ラマト、ムルク、オク、チュエン、エブ、ベン、ヒシュ、メン、キブ、カバン、エツナブ、カワク、アハウ、イミシュ、イク、アクバルがある。
(注2) メソアメリカの神話の中には大洪水によって古い世界が壊滅し、その後現在の世界が始まったとするものが多い。このような神話の中に洪水が起こった年を「4アハウ・8クムク」としているものがあり、これが紀元前3114年であることは通説となっている。
(注3)グラハム・ハンコックの『神々の指紋』でも、この数字が利用されている。

■5つの太陽の伝説(アステカ)

 古代メソアメリカの人々にとって、世界の終末がどのようなものであるかは彼らの神話から想像することができる。
 古代メソアメリカの神話には、現在の世界が誕生する以前に古い世界が存在しており、その世界が滅亡することで現在の世界が誕生したと語るものが多い。ここでは、そのような神話の1つとして、アステカに残された『太陽の伝説』という神話を中心に話を進めたい。これは、現在の世界以前に4つの太陽の時代があり、現在は第5の太陽の時代だと語る神話である。
 アステカにおいて重要な神だったケツァルコアトルとテスカトリポカの2神がこの神話でも大きな働きをする。2神はともに原初神であるオメテオトルの息子で兄弟神だが、ケツァルコアトルは生命と結びついた豊穣の神、テスカトリポカは破壊をもたらす悪魔的な神である。
 『太陽の神話』によれば、13層ある天上界の最上層で、オメテオトルが4人の息子を生んだが、一番上が赤いテスカトリポカ、2番目が黒いテスカトリポカ、3番目がケツァルコアトル、4番目はアステカの守護神ウィツィロポリトリだったという。他の神話で悪魔的な神とされているテスカトリポカは、このうち2番目の神である。
 宇宙の最初に登場した土の太陽の時代は、これら4人の神の協力で造られた。神々は火、天、地、海、地下界、1組の男女、暦などを造ったのである。統治者となったのは黒いテスカトリポカで、地上には巨人たちが住んだという。が、ケツァルコアトルがテスカトリポカを矛でつくと、テスカトリポカは海に落ちてしまい、復活したときにはジャガー(大熊座)になっていた。そして、地上にはジャガーの群が出現し、巨人たちを滅ぼしてしまったのである。
 第2番目の風の太陽の時代には、ケツァルコアトルが統治者となった。が、テスカトリポカがケツァルコアトルを蹴飛ばしたために、ケツァルコアトルも地上の人間たちもみな風に吹き飛ばされてしまった。しかも、風に吹き飛ばされた人間たちはみな猿になってしまったという。
 第3番目の雨の太陽の時代は雨の神トラックが統治者となった。しかし、この世界もケツァルコアトルの降らせた火の雨によって滅びてしまったのである。
 第4番目の水の太陽の時代は雨の神の妻で川の水を司る女神チャルチウトリケェが統治者となった。この世界は大洪水で滅ぼされたが、この洪水のために山々は押し流され、天空は崩れ落ち、人間たちは魚になってしまった。
 こうして、4つの時代が終わった後で、現在の時代である動き(ナウィ・オルリン)の太陽の時代が造られたのである。この時代はケツァルコアトルとテスカトリポカも協力し合い、天地を再生したり、新しい人間を造ったりした後、第5の太陽を造った。この太陽は最初少しも動かなかったが、多くの神々が犠牲となり、その心臓を太陽に与えたことで動き始めたとされている。

■現在の世界の破滅は洪水がもたらす?

 アステカの神話『太陽の伝説』には、残念なことに、現在の世界がどのようにして滅亡するかは記されていない。このほかの古代メソアメリカの神話にも、現在の世界の終末について語っているものはない。しかし、歴史が繰り返すものと考えていたアステカの人々が、これまでの4つの太陽の時代が滅びたように現在の太陽の時代も滅びると考えていただろうことは容易に想像がつく。
 では、この時代はどのようにして滅びるのだろうか?
 もしも、歴史が繰り返されるものだとすれば、大洪水によって滅びるというのが一番ありそうな答えである。というのは、古代メソアメリカの神話では、古い世界が洪水によって滅びた後、現在の世界が始まったとするものが多いからである。『太陽の伝説』でも、現在の世界は大洪水の後に始まったとされているが、マヤの神話『ポポル・ヴフ』でも、紀元前3114年とされる年代以前の時代が大洪水によって滅び、その後に現在の時代が始まったとされている。また、『チラム・バラムの書』においても、大洪水の後で世界創造の神話が語られている。
 そのようなわけで、現在の世界が滅びるメカニズムが語られていないとしても、それが大洪水によって滅びるだろうと想像できるのである。 
世界の終わりの話目次
第1部 世紀末と終末論
世紀末と終末論の基礎知識
歴史観と終末論の種類
世界の紀年法と暦法

第2部 神話・終末文書に描かれた終末
第1章 円環的な歴史の中の終末
概説
洪水神話
北欧神話の終末(ラグナレク)
ヒンズー教の終末(永劫回帰)

第2章 直線的歴史と終末
概説/ユダヤ・キリスト教の終末文書
ダニエル書の描く終末
ヨハネの黙示録の描く終末
死海文書が描く終末
エチオピア語エノク書に描かれた終末
シリア語バルク書が描く終末
シビュラの託宣が描く終末
エズラ記(ラテン語)に描かれた終末
マラキ書が描く終末
コーランに描かれた終末

第3章 異教の終末文書
概説
ゾロアスター教の終末
仏教と末法思想の終末
マヤ・アステカ神話の終末
グノーシス主義が描く終末
パウロの黙示録に描かれた終末

第4章 千年王国思想
概説
『神の国』の千年王国
フィオーレのヨアキムが語る千年王国
カンパネッラの語る『太陽の都』

第三部 19世紀の世紀末と終末観

近代にも生きている終末思想
進化の果てに訪れる絶望的世界―H.G.ウエルズ『タイム・マシン』―1895
世紀末の人工ユートピアを求めて―J.K.ユイスマンス『さかしま』―1884
あとがき―未来が終末を迎えた 

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 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。

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