小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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■丸い大麦のパンが天幕を倒す
イスラエルの士師ギデオンの従者。ギデオンはわずか300人の少数精鋭の軍隊で、雲霞のごときミディアン人と戦ったが、プラは中でも優れた兵士であり、ギデオンに忠実に仕えた。
ギデオンの兵がいかに優秀であるかは、それが神の与えた特別な試験で選ばれたことからもわかる。
ギデオンはミディアン人と戦うため、最初3万人以上の兵を用意した。
しかし、神の命令に従って臆病な者を除外し、1万人を残した。
その後、ギデオンは兵たちを連れて水辺に下った。
これも神の与えた試験であり、ここで膝をついてかがんで水を飲んだ者たちは除外され、手で水を救って飲んだ者だけが残された。この数が300人だった。
プラはこうして選ばれた優秀な兵の1人であり、ギデオンと2人で敵軍の様子を探りに行ったこともあった。このとき、ミディアン兵の1人が「大麦の丸いパンがミディアンの陣営に転がり込んで、天幕を倒した」という夢の話をしていた。
ギデオンは、これがイスラエルの勝利を予告する夢だと悟り、すぐにも攻撃を開始したのである。 |
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