小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
販売開始しました。 |
|
《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
|
ルツ記 |
異邦人ルツの物語(2) |
ナオミ |
Naomi|「快い」|ヘブライ語 |
■嫁の幸福を願って、夜這いを勧める
ルツの義母。不幸のさなかにもルツの幸福を願い続けた優しい女だった。
モアブの地に住んでいたナオミは、その地で夫エリメレクと2人の息子を亡くし、2人の嫁と一緒に残された。
ナオミは、まだ若い嫁たちは新しい嫁ぎ先を見つけるのがよいと考え、彼女たちに実家に帰るように告げた。
嫁の1人ルツはその言葉に従わず、ナオミにすがりついて泣いたので、彼女はルツと2人で故郷のベツレヘムに戻った。
その地でナオミはルツの世話になって暮らしたが、嫁の将来について考えない日はなかった。
そんなある日、ルツが落ち穂拾いをしていた広大な大麦畑の持ち主がボアズという男で、しかも亡夫エリメレクの近親者だとわかった。
ナオミは即座に、彼こそルツの再婚相手となる人物だと考えると、ルツに晴着を着せ、夜更けにボアズの寝室に忍び込むように勧めた。
古いイスラエルの法律では、夫が死んだ場合、その近親者が未亡人の身請けをする決まりがあったからだった。
ボアズはルツがやって来たことに驚いたが、事情を知ると感動し、彼女と結婚することにしたのである。 |
|
|