小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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サムエル記 |
初代王サウル(4) |
ナハシュ |
Nahash|「蛇」|ヘブライ語 |
■サウル王の初勝利
ヨルダン川東方に住んでいたアンモン人の王。傲慢で冷酷な男である。
サウルがイスラエル王となった紀元前10世紀頃、国の軍備ははなはだ貧弱だった。聖書の記述によれば、製鉄の技術はペリシテ人が独占しており、イスラエルには鍛冶屋もなく、斧や鎌などを研ぐのさえペリシテ人に頼んでいたという。
こんなイスラエルを討ち負かすなど簡単なことと考えたのか、ナハシュは軍を率いてギレアド地方のヤベシュを包囲すると、「お前たちと契約を結ぼう。ただし、お前たち全員の右の目をえぐり出すのが条件だ。それをもって全イスラエルを侮辱しよう」といったのである。
ヤベシュの長老たちは大いに驚き、せめて7日間だけでも猶予をくれるようにと申し出た。
ナハシュがこれを受け入れると、長老たちはイスラエル全土に使者を派遣して救いを求めた。
使者はサウルのところにも派遣された。
サウルは激怒すると、イスラエル全土から兵を召集し、ヤベシュにおいてアンモン軍を撃破した。王になったサウルにとって、これが最初の勝利だった。 |
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