小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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士師記 |
反逆者アビメレク(4) |
ゼブル |
Zebul|「訓練」|ヘブライ語 |
■長いものに喜んで巻かれる参謀
イスラエル人アビメレクが支配していた頃のシケムの町の長。強い者には媚び、弱い者には高飛車に出る、嫌らしい性格の人物である。しかも頭はいいらしく、妙に小賢しいところがあった。
アビメレクは無能な王ではあったが、ゼブルは王の役人として喜々として働いていた。
シケムの首長たちの応援を得たガアルが王に対して反乱を起こそうとすると、彼は激しく怒り、即座に使者を王に派遣し、反乱者を攻撃するようにけしかけた。
このとき、彼は夜明けに攻撃するようにとアビメレクに伝えたが、それは彼なりに考えがあってのことだった。
ゼブルはガアルのところにいって、アビメレクの兵が攻めてくるのを待った。
夜明け頃、シケムの町の門まで出てきたガアルは、アビメレク軍の影を見て敵が攻めてくるのに気がついた。
しかし、ゼブルは落ちついたもので、あれは山の影だが、あなたが臆病だから敵兵の影のように見えるのでしょう、といってガアルをからかったのである。
このためにガアルの兵は十分な準備もできず、あっさり負けてしまった。 |
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