小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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創世記 |
エジプトに売られたヨセフ(3) |
アセナト |
Asenath|「女神ナトに属する」|エジプト語 |
■王の見た夢の謎を解く
エジプトの祭司ポティ・フェラの娘でヨセフの妻。侍従長ポティファルの妻の事件で牢獄に入れられたヨセフは、やがてエジプトの長官にまで出世し、彼女と結婚するのだが、その間の事情は次のようなものだった。
あるとき、エジプト王の給仕役が過ちを犯し、ヨセフと同じ牢に入れられた。
この男が牢の中で不思議な夢を見たが、ヨセフはそれを聞くと夢の謎を解いて、3日後には給仕役は許されて再び王に仕えるようになるだろうと予告した。そして、実際その通りになった。
それから2年後、今度は王が不思議な夢を見たが、その夢を解き明かせる者は王の側にはいなかった。
このとき、給仕役がヨセフのことを思い出した。しかも、王に呼び出されたヨセフは見事にその夢の謎を解いた。それによれば、エジプトにはこれから7年間の大豊作の時期があるが、その後には7年間の大飢饉がくるというのだ。したがって、7年の豊作の間に十分に穀物を蓄えておく必要があるとヨセフはいった。
王は彼の賢さに感心し、彼をエジプト全土の長官として国の管理を全面的に委せたのである。
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