小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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■神に試された信仰者
紀元前5世紀ころ書かれた『ヨブ記』の主人公。信仰者の理想とされる人物。
紀元前10世紀以前の族長時代に死海南方の地に住んでいた大富豪で、信仰心が強く、無垢だった。
ところが、あるときサタンが神にいった。
「ヨブが利益もないのに神を敬うでしょうか」
たとえヨブでも、不幸になれば神を呪うというのである。
すると、神はサタンにヨブを不幸にすることを許した。このためヨブはあっという間に不幸になり、財産も子供も失い、不快な病気に苦しめられた。
ヨブの妻はいった。
「どこまで無垢でいるのですか。神を呪って死ぬ方がましでしょう」
だが、ヨブは答えた。
「お前まで愚かなことを言うのか。わたしたちは、神から幸福をいただいたのだから、不幸もいただこうではないか」
しかし、やがて耐えかねたヨブはついに神を呪った。
このとき神の言葉がヨブに臨み、彼は神の意図が人間には計り知れないことを覚り、悔悛した。そして、神はヨブを苦しめることをやめたので、ヨブは以前に増して幸福になったのである。
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