小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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創世記 |
ユダヤ人の祖ユダの物語(4) |
タマル |
Tamar|「日付」|ヘブライ語 |
■生まれてきたのは子か孫か?
ユダの長男エルの嫁。必要とあれば果敢に振る舞う行動家である。
不運な女でもあり、夫エルが子供を残さずに死んだために習慣に従ってその弟オナンと結婚したが、彼もまた子供を残さずに死んでしまった。
本来なら、ここで彼女はユダの三男シェラと結婚するはずだったが、ユダはそれを拒み、タマルを実家に返した。子供を得ないままユダの家と絶縁することは、タマルにしてみれば社会的な保証を失うことだった。そこでタマルは、ユダの家の子供を得るために断然行動を開始した。
数年後、ユダが商用で近くの町に来たとき、彼女は遊女に変装してユダを誘った。
ユダはそうと知らずにタマルと寝て、ユダであるという証拠の印章と杖を渡した。
この関係でタマルは妊娠したが、彼女の妊娠を知ったユダはそれが姦淫によるものと考え、彼女を殺そうとした。このときタマルはユダから預かった印章と杖を見せ、彼女がユダによって身ごもったことを証明したのである。
このためにタマルは許され、ユダの名を継ぐ双子を産むことになったのである。
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