小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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| サムエル記 |
| 英雄ダビデＶＳサウル王（５） |
| ドエグ |
| Doeg｜「恐ろしい」｜ヘブライ語 |
■異教徒のお前が祭司を殺せ
イスラエル初代王サウルの家臣のエドム人。見るからに悪漢といった感じのむくつけき男で、冷酷であり、腕っぷしも強かった。
ドエグは異教徒でもあるし、神を敬うような人間にも見えないが、王から逃走中のダビデがノブの町の祭司アヒメレクを訪れたとき、どういうわけか神殿におり、２人の間に何が起こったかを目撃した。
彼はすぐにも王のもとに戻るとダビデを見たことを報告し「アヒメレクは彼のために主に託宣を求め、食糧を渡し、ペリシテ人ゴリアトの剣を与えました」と密告した。
サウルは大いに腹をたて、アヒメレクだけでなくノブの祭司職にあるものすべてを逮捕すると、彼らの弁明を無視して死刑を宣告した。
とはいえ、相手は祭司なので、サウルのような王に仕えている家臣の中にも、自ら進んで手を下そうとする者はいなかった。
ただ、ドエグは異教徒なので違っていた。
「お前が行って祭司らを討て」と命じられたドエグは、少しも躊躇することなく祭司たちを殺したのである。
こうしてこの日、サウルの命令で85人もの祭司が殺されたのである。
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